Research Institute for Sustainable Humanosphere

2017(平成29)年度 生存圏科学 萌芽研究 5

研究課題

カリウム問題土壌における根近傍域での物質移動特性の把握

研究組織

 代表者 濱本昌一郎(東京大学大学院農学生命科学研究科)
 共同研究者 上田義勝(京都大学生存圏研究所)
杉山暁史(京都大学生存圏研究所)
二瓶直登(東京大学大学院農学生命科学研究科)
関連ミッション
  • ミッション1 環境診断・循環機能制御

研究概要

東京電力福島第一原子力発電所の事故に起因する放射性物質の放出により、農地に放射性物質による汚染が広がった。一般に、農地にカリウム(K)を施肥することで、作物へのCs吸収が抑制される。しかし、K施肥にも関わらず作物へのCs吸収抑制効果が低い土壌(カリウム問題土壌)が存在することが知られている。作物によるCs吸収能およびK施肥による吸収抑制効果を正確に把握・予測するためには、根圏土壌(根周囲数mm範囲)におけるCsおよびK動態の理解が必要不可欠である。しかし、根圏土壌で水・溶質動態を直接観察した研究例は少なく、競合イオン存在下の根による溶質吸収プロセスについては未解明な点が多い。また、土壌タイプや土壌の物理特性を考慮した精度の高い根圏土壌での水・溶質移動モデルも非常に少ないのが現状である。そこで本研究では、根圏土壌における水・溶質動態を、根箱実験に加えて、X線CTおよび蛍光X線顕微鏡を用いて可視化し定量的に把握することで、競合イオン存在下におけるCs吸収メカニズムを解明するとともに、カリウム問題土壌の土壌タイプや土壌特性の違いが根圏土壌における水・溶質動態に与える影響を明らかにする。さらに、間隙構造データや根圏土壌域での水分・溶質濃度変化に関する定量データを用いて、精度の高い根圏土壌における水・溶質移動モデルの構築を目指す。

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2017年8月2日作成

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