Research Institute for Sustainable Humanosphere

2017(平成29)年度 生存圏科学 萌芽研究 4

研究課題

形質転換イネで探るイネ科リグニン修飾構造の進化的位置づけとバイオマス利用へのインパクト

研究組織

 代表者 飛松裕基(京都大学生存圏研究所)
 共同研究者 鈴木史朗(京都大学生存圏研究所)
久住亮介(京都大学大学院農学研究科)
Clive Lo(The University of Hong Kong, School of Biological Sciences)
刑部敬史(徳島大学生物資源学部)
梅澤俊明(京都大学生存圏研究所)
関連ミッション
  • ミッション1 環境診断・循環機能制御
  • ミッション3 宇宙生存環境
  • ミッション5 高品位生存圏

研究概要

エリアンサス、ソルガム、タケなどの大型イネ科植物は、高いバイオマス生産性と優れた環境適応性を示すことから、脱化石資源・循環型社会構築を担うバイオマス供給源として大きく期待されている。一方、最近のバイオマス構造研究から、イネ科植物が合成するリグニンは、γ-アシル基(p-クマール酸エステル)ならびにフラボン(トリシン)残基が結合した特有の修飾構造を持つことが明らかにされている(図 1)。しかし、それら修飾構造によるリグニンの進化的変化の意味やバイオマス資源としての利用性も含めた細胞壁の特性に及ぼす影響は現状殆ど分かっていない。申請者らの研究グループでは、イネ科植物におけるリグニン合成代謝経路の解析をすすめ、γ-アシル基ないしフラボン残基を欠失した形質転換イネの作出に世界に先駆け成功している。本研究では、さらにγ-アシル基およびフラボン残基を共に欠失した新規な形質転換イネの作出を試みると共に、それらイネ科リグニン修飾構造を改変した独自の形質転換イネの成長特性や細胞壁特性の比較解析を行い、イネ科リグニン修飾構造の生理学的役割と各種バイオマス利用特性に及ぼす影響の解明を目指した究明を行う。

飛松裕基: 2017(平成29)年度生存圏科学萌芽研究 図
図 1 各植物種における推定リグニン合成代謝経路。単子葉イネ科植物(Grasses)においては、γ-アシル化モノリグノール前駆体ならびにトリシンの重合により、針葉樹(Softwoods)や広葉樹(Hardwoods)には見られない特有のリグニン修飾構造が形成される。

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2017年8月1日作成

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