Research Institute for Sustainable Humanosphere

共同研究

2016(平成28)年度 生存圏科学 萌芽研究 9

研究課題

植物二次代謝産物の生産に関与する環化酵素の機能解析

研究組織

代表者 髙梨功次郎(信州大学山岳科学研究所)
共同研究者 矢﨑一史(京都大学生存圏研究所)
渡辺文太(京都大学化学研究所)

研究概要

植物は多様な多環芳香族二次代謝産物を生産する。その多くが、抗炎症活性や抗菌活性、抗ウイルス活性、抗がん活性などを有し、産業界の様々なところで使用されている。このため、多環芳香族二次代謝産物は人類の健康増進に大きく寄与する有用な天然資源としてますます期待されており、代謝産物ごとに効率的な生産技術の開発が強く求められている。しかしながら、多環構造を形成する環化酵素が同定されている植物の二次代謝産物生合成経路は多くはない。

本研究では、多環芳香族二次代謝産物の生合成経路において、環化反応を触媒する酵素の同定・機能解析を試みる。対象として、まずムラサキのシコニン生合成経路における環化反応に着目し、本反応を担う酵素の同定を中心に研究を推進する。

これまでに申請者らが行った、次世代シークエンサーによる解析とプロテオーム解析を組み合わせた研究により、シコニン生合成時に特異的に発現が上昇する酵素がリスト化されている。その中から、環化反応が行われるタイミングで発現が誘導される酵素を絞り込み、その機能解析を行う。酵素アッセイはまずタバコによるタンパク質発現系を用いて行う。上手くいかない場合は、酵母など微生物を用いた発現系を用いる。環化反応が確認された場合は、至適pHや基質特異性、カチオン要求性などを調べ、酵素の特徴を明らかにする。また、シコニン以外の植物のゲノム中におけるこの酵素のホモログの有無を調べ、本環化酵素がどのような酵素ファミリーに由来するものであるか、どのような分子進化の形跡があるかなども調べる。

髙梨功次郎: 2016(平成28)年度生存圏科学萌芽研究 図
図 シコニン生合成経路. 未同定環化反応を?で示した.

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2016年8月3日作成

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