Research Institute for Sustainable Humanosphere

共同研究

2015(平成27) 年度 生存圏科学 萌芽研究 10

研究課題

草本リグノセルロースを特徴づけるリグニン-フラボノイド複合体の構造・形成・機能に関する基盤研究

研究組織

 代表者 飛松裕基(京都大学生存圏研究所)
 共同研究者 鈴木史郎(京都大学生存圏研究所)
梅澤俊明(京都大学生存圏研究所)
柴田大輔(かずさDNA研究所)

研究概要

エリアンサス、ソルガム、スイッチグラスなどの草本バイオマス植物は、その卓越したバイオマス生産性と高い環境適応性から、持続的低炭素社会構築を担う次世代の木質(リグノセルロース)資源として世界的に脚光を浴びている。しかしながら、草本リグノセルロースの超分子構造と形成機構に関しては未解明な部分が多く、各種利用特性と関連付けながら、それらに関わる基礎的な究明を推進することが重要である。

ごく最近、様々な草本リグノセルロース中に、フラボノイド(トリシン)がリグニンに共有結合したリグニン-フラボノイド複合体(LFC)が存在することが明らかになった(Lan et al. Plant Physiol. 2015他;図 1)。研究代表者らの研究からも、イネなど一部の草本植物から単離したリグノセルロースではフラボノイド含有量が全リグニン量の約3割にも達することが判明しており、正にLFCは草本リグノセルロースの主要骨格を成す重要構成要素であると認識されつつある。しかしながら、LFCの詳細な形成機構やリグノセルロース利用特性に及ぼす寄与についてはほとんど分かっていない。

飛松裕基: 2015(平成27)年度生存圏科学萌芽研究 図
図 1 草本リグノセルロースにおけるリグニン-フラボノイド複合体の形成

本研究では、草本リグノセルロースの高度利用への応用展開も視野に、LFCの構造・形成・機能に関わる基盤情報の集積を図る。草本モデル植物であるイネにおける器官・組織・細胞レベルでのLFCの分布と詳細構造を明らかにすると共に、イネ木部組織における遺伝子発現の網羅的解析により、LFC形成に関与する未知遺伝子群の同定を目指す。さらに、人工LFCモデルポリマーを活用した解析により、従来全く未検討であるリグノセルロース利用特性に及ぼすLFCの寄与も検討する。

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2015年7月29日作成

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