Research Institute for Sustainable Humanosphere

共同研究

2015(平成27) 年度 生存圏科学 萌芽研究 5

研究課題

磁気プロセッシングを活用した環境調和型材料の構造設計と機能制御

研究組織

 代表者 久住亮介(京都大学農学研究科)
 共同研究者 阿部賢太郎(京都大学生存圏研究所)

研究概要

再生産可能なバイオベースポリエステルの代表格として、ポリ乳酸がある。特に結晶(α晶)内で10/3らせん構造をとるL型のポリ(L-乳酸)(PLLA)は、圧電性・旋光性を有するキラル高分子として知られている。PLLAが有するこれらの異方的物性を最大限に活用するためには、結晶の配向方位を厳密に制御する必要がある。高分子に異方性を付与する手法としては、一軸延伸等による配向フィルム化が一般的である。しかしながら、延伸法では主鎖をフィルム面に垂直に配向させることができないなど、配向形態に制約が存在する。

そこで本研究では、磁気プロセッシング技術を活用することにより、延伸配向等の既往の技術では成し得ない緻密な構造設計に基づいたPLLAの物性制御を試みる。磁気プロセッシングとは、反磁性体の磁場応答の積極活用により物質の配向・配列の精密制御を可能とする手法である。また、本研究では、PLLA中にセルロースナノクリスタル(CNC)を均一分散させ、これをPLLA下にて磁場配向化させることを試みる。磁場配向化したCNC表面からPLLAの結晶化を誘起させることで、PLLA単独では困難な高い配向度と高結晶性の獲得を狙う。さらに、静磁場、回転磁場、および楕円磁場などの各種磁場を駆使して緻密な構造設計を行い、圧電性等のPLLAの潜在機能を最大限に引き出した高機能型PLLAフィルムの創成を目指す。同時に、由来となる生物種が異なるCNCを複数取り揃えるとともに、CNC表面の化学修飾も施すことで、CNCの晶癖や表面構造とエピタキシーの相関についての知見を得ることも目標としている。

久住亮介: 2015(平成27)年度生存圏科学萌芽研究 図

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2015年7月31日作成

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