Research Institute for Sustainable Humanosphere

共同研究

2013(平成25) 年度 生存圏科学 萌芽研究 5

研究課題

シロイヌナズナとエンドファイトの共培養液中に存在する植物根系発達因子の構造決定

研究組織

 代表者 小川拓水 (大阪府立大学生命環境科学研究科)
 共同研究者 太田大策 (大阪府立大学生命環境科学研究科)
岡澤敦司 (大阪府立大学生命環境科学研究科)
梅澤俊明 (京都大学生存圏研究所)

研究概要

従来、自然環境下における生物間相互作用を農業生産に有効利用する技術として生物的防除が広く実践されてきた。近年、共生菌(エンドファイト)着生による宿主植物の生育促進や病害抵抗性の増強が注目されている。本研究では、モデル植物シロイヌナズナの根系発達を促進するエンドファイト由来の新規物質の構造と機能を解明し、i) 病原体とエンドファイトの認識・区別、ii) 植物生体防御発動の制御、 iii) エンドファイト着生による生育促進機序の解明を目指す。研究成果は、水田、畑地、森林の根圏環境へと一般化を図り、植物バイオマス生産の増強のための新たな研究手段の開発に結びつける。特に、森林樹木とエンドファイト共生に関しては不明な点が多く、本研究で特定を目指す新規因子は、合成農薬や遺伝子組換えに依存しない、新たな森林生産技術開発へと発展すると期待される。

植物とエンドファイトの相互作用を検出する新規のレポーター遺伝子アッセイ系を用い、両者の互恵的共生関係成立に関わる分子機構の一端の解明を最終目的とする。予備実験によって、シロイヌナズナとエンドファイトの共培養液中に根系発達の促進因子が存在することを明らかにした(図 1)。研究期間内に、この植物根の発達促進因子(Root Growth Factor; RGF)の単離精製と構造決定を目指す。新規物質の構造決定と作用機作の解明は、植物の根系発達過程に関する新規の知見を与える。新規物質に関する構造活性相関データは、植物バイオマス生産のための新技術開発への展開が期待できる。本研究ではファイトアレキシン生合成制御プロモーターと GUS レポーター遺伝子発現を用いる。その結果、鋭敏・迅速に植物・エンドファイト間の相互作用を検出し、植物と共生菌が互恵関係を構築する過程に必須の生育促進を検出し、生育促進因子(RGF)を単離・精製することが可能である。

小川拓水: 20123(平成25)年度 生存圏科学萌芽研究

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2013年7月31日作成

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