Research Institute for Sustainable Humanosphere

共同研究

2013(平成25) 年度 生存圏科学 萌芽研究 4

研究課題

高強度キチンナノファイバー多孔体を用いた骨再生用足場材料の開発

研究組織

 代表者 伊福伸介 (鳥取大学工学研究科)
 共同研究者 阿部賢太郎 (京都大学生存圏研究所)
矢野浩之 (京都大学生存圏研究所)
井澤浩則 (鳥取大学工学研究科)

研究概要

キチンナノファイバーとアパタイトを複合したスポンジあるいはゲル状の多孔質な骨再生材料を下図のスキームに従って、(1)~(4)について検討を行う。成形性と操作性に優れ、骨欠損部の足場として治癒するまで保持し、良好な生体親和性を持つ高性能・高機能の新素材を開発する。

(1)キチンナノファイバーの規格化

キチンナノファイバーを利用するにあたって、①~③の項目を評価する。形状、化学構造、結晶性、物性、粘度等のデータを集積し、材料としての規格化を進める。

①製造装置の検討、②解繊条件の検討、③キトサンナノファイバーの製造。

(2)キチンナノファイバー多孔質材料の作成

骨再生材料用の足場は細胞に十分な栄養と酸素を供給する必要があるため、多孔質でなければならない。よって、キチンナノファイバーを多孔質のスポンジあるいはゲル状に成形する。所望の形にカットして臨床現場で実用できる高い操作性と、足場材として治癒するまで体内で保持できる強度を備えた材料を開発する。

(3)キチンナノファイバー/ヒドロキシアパタイト複合材料の作成

スポンジあるいはゲル状に成形した多孔質のキチンナノファイバーの表面にアパタイトを析出させる。アパタイトを析出する反応剤としてヒトの体液と同等あるいは1.5倍のイオン濃度を持つ疑似体液を用いる。疑似体液への浸漬時間やpH、温度を変えて、析出するアパタイトの量とその形状、結晶構造などについて評価する。また、ヒドロキシアパタイトより生体活性の高いカーボネートアパタイトについても複合化を行う。また、アパタイトが析出しにくい場合には、足場材として上述のキトサンナノファイバーを用いる。さらにアパタイト微結晶との直接的な複合化についても試みる。

(4)キチンナノファイバー/アパタイト複合材料の骨再生機能の評価

作製したキチンナノファイバー/アパタイト複合体の骨再生材料としての能力を評価する。ラットの頭頂骨骨膜下に複合スポンジを埋設して、組織学的に評価する。所定日数が経過した後、埋設物、皮膚、頭頂骨までを採材し、新生骨の形成、新生骨と骨梁の連続性、繊維性結合組織、炎症性細胞浸潤の有無などを組織形態計測により総合的に評価し、骨再生材料としての能力を検証し、その最適化を行う。

伊福伸介: 20123(平成25)年度 生存圏科学萌芽研究

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2013年7月10日作成

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