Research Institute for Sustainable Humanosphere

共同研究

2011(平成23) 年度 生存圏科学 萌芽研究 4

研究課題

宇宙生存圏ハザードマップの基礎開発

研究組織

 代表者 海老原祐輔 (京都大学生存圏研究所)
 共同研究者 大村善治 (京都大学生存圏研究所)
臼井英之 (神戸大学システム情報学研究科)
慧 (宇宙航空研究開発機構宇宙開発研究所)

研究概要

人工衛星は重要な社会基盤としての地位を確立しており、人工衛星が飛翔する地球近傍の宇宙空間は人類の生存圏と言えよう。しかし、高温のプラズマは宇宙機の表面帯電を、高エネルギーの荷電粒子は宇宙機の表面を貫通し内部帯電や半導体のシングルイベントアップセットをもたらすなど、宇宙機にとって宇宙空間は過酷な環境である。宇宙空間を安心・安全に利用するためには実観測に基づくリスク分析と実効的な対策の立案が必要であり、その基盤となるのが宇宙空間を満たす荷電粒子の分布モデルである。これまでの粒子分布モデルは観測データを平均化したものであり、数桁以上にも及ぶ変動を適切に表現することができない。

本研究は、人工衛星が観測した粒子フラックスを基礎とし、空間、エネルギー、ピッチ角などを独立変数として粒子フラックス値を表現する「全球 n 次元宇宙粒子環境モデル」を開発するものである。n 個の独立変数について確率分布を持たせることにより、発生確率は低いがリスクが高いと考えられる事象、つまりテール・リスクが起こりうる事象を提示することができる。これは、これまで構築されてきた平均化モデルとは大きく異なるものである。開発したモデルを初期条件・境界条件としてシミュレーションに与えて宇宙機に対する影響を定量的に評価することにより、リスク分析と対策立案への応用を見据えた「宇宙生存圏ハザードマップ」の実現を目指していきたい。また、極端条件下における宇宙空間の状態に関する知見を獲得できることから、平均的描像とは異なる宇宙空間像の確立と宇宙天気研究への応用研究も併せて進めていきたい。

海老原祐輔: 2011(平成23)年度 生存圏科学萌芽研究

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2011年8月3日作成

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