Research Institute for Sustainable Humanosphere

共同研究

2009(平成21) 年度 生存圏科学 萌芽研究 4

研究課題

セルロース誘導体の水中での会合構造の解明と構造-物性相関

研究組織

 代表者 上高原浩 (京都大学・農学研究科)
 共同研究者 杉山淳司 (京都大学・生存圏研究所)
今井友也 (京都大学・生存圏研究所)
新 (京都大学・農学研究科)

研究概要

工業的に重要な水溶性セルロース誘導体の一つにメチルセルロースがある。メチルセルロース水溶液は、室温では溶液であるが 65 °C 付近でゲル化する性質を有する。メチルセルロースの場合、ゲル化は分子鎖中の疎水性部位の接近から始まる分子鎖の絡まり合い(疎水性相互作用)に起因すると言われており、この可逆的熱ゲル化現象を解明するため、これまで物理化学的手法が広く用いられてきた。

一方、研究代表者はゲル化に関与する構造を分子レベルで明らかにするために有機化学的な手法を用いて研究してきた。その結果、ある種のブロック構造を有する両親媒性セロオリゴ糖が水中で自己組織化し楕円球構造を形成することを見いだした。そこで、研究代表者の方法により得られた化学構造の明確な一連のブロック的メチル化セロオリゴ糖化合物群を用いれば、メチルセルロースの水中での会合構造とゲル化過程をより深く理解することが出来るのではないかと考えた。

本研究では、メチルセルロースのモデル化合物として上述した化合物群を用い、それらの水溶液を Cryo-TEM 法などにより直接観察し、セルロース分子鎖の化学構造が水中での分子の会合構造やその会合構造がマクロな物性に与える影響について詳細に検討する。

上高原浩 2009メチルセルロース分子鎖間の疎水的相互作用によるゲル化架橋点形成の予想図
本研究の場合、水酸基が全てメチル化されたグルコース(黄色のボール)と水酸基が全くメチル化されていないグルコース(青色のボール)の二種類のみからなる単純化された化学構造を設計し化学合成している。

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2009年10月8日作成

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