Research Institute for Sustainable Humanosphere

共同研究

2009(平成21) 年度 生存圏科学 萌芽研究 1

研究課題

テルペン生合成遺伝子を発現させた組換え植物を用いた生物防除のための基盤研究

研究組織

 代表者 有村源一郎 (京都大学・理学研究科)
 共同研究者 矢崎一史 (京都大学・生存圏研究所)
敦 (京都大学・理学研究科)

研究概要

本研究では、「生物の進化と多様性」メカニズムの解明ならびに我々が安心できる食料の供給や環境に配慮した持続的農業を実現するための基盤研究を実施する。害虫に加害された植物から放出される香り成分が害虫を攻撃する天敵生物(捕食者)を呼び寄せる間接防衛という現象に注目し、遺伝子組換え技術を介した栽培植物・天敵生物の活性化と、それらを活用した次世代型の害虫管理技術の開発基盤を築くことが目標である。植物の主要な香り成分であるテルペンの生合成遺伝子を発現させた組換え植物(シロイヌナズナ、トレニア)を作成し、作成された植物を天敵誘引源として農地に農作物と栽培することにより、農薬に頼らずに農作物を害虫から守ることが期待できる。さらに、危険性の少ないテルペンの生合成遺伝子を組換えることで、環境への影響を最小限に抑えることが可能である。

テルペン類の一つであるオシメンとリナロールは植物の代表的な香り成分である。本研究では、オシメンならびにリナロールを過剰生産する組換え植物(シロイヌナズナ、トレニア)を用いることにより、圃場の天敵誘引能の向上につながるための解析を行う。組換え植物を実際に圃場で試験することが困難な現状を配慮して、本研究では、大型の人工気象室および DASH システムを用いて、空間スケールの拡大と自然生態系を反映した環境での組換え植物と昆虫との相互作用について、有効な基礎的知見を得ることを試みる。天敵昆虫の選好性、植食者による食害率(プライミング効果)、防御遺伝子の発現解析および防御物質等を解析する。

有村源一郎 2009植物の間接防衛戦略を用いた生物防除:テルペン合成遺伝子を恒常的に発現する組換え植物は、害虫の天敵(図では寄生蜂、天敵ダニ)を誘引する揮発性成分を生産し、隣接する農作物を害虫から守る。

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2009年9月15日作成

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