Research Institute for Sustainable Humanosphere

共同研究

2004(平成16) 年度 生存圏科学 萌芽研究 11

研究課題

2004(平成16)年度萌芽ミッションプロジェクト 11
乾燥状態での木材の生分解利用をめざした乾材シロアリの食材機構の解明

研究組織

 代表者 東順一 (農学研究科)
 共同研究者 角田邦夫 (居住圏環境共生分野)
剛 (居住圏環境共生分野)

研究概要

シロアリは木材の食害性昆虫であり、木質材料の保存と長期有効利用を保障するためにその被害をくい止めることが急務となっている。しかし、視点を変えると、シロアリはたぐいまれな木材の分解工場を体内に有し、地球上の炭素源のリサイクルに貢献する優れた生物と言える。このシロアリは、後腸内に原生動物と共生している下等シロアリとキノコやバクテリア等の助けを借りている高等シロアリに大別される。

我国では、建築物に被害を与えるシロアリとして、下等シロアリのイエシロアリとヤマトシロアリ、アメリカカンザイシロアリ、ダイコクシロアリが知られている。そのなかで、アメリカカンザイシロアリとダイコクシロアリはレイビシロアリ科に属する乾材シロアリで、前二種のシロアリとは生態、加害習性等が顕著に異なっている。前二種のシロアリによる木材成分の分解機構は申請者・共同研究者を含めての研究によりかなり解明されてきた。しかし、乾材シロアリは乾燥条件下で木材を分解・利用しているため、その分解機構はイエシロアリやヤマトシロアリによる分解や従来行われてきた加水条件下での木材成分の酵素分解とは著しく異なっていると予想される。この観点からの研究例は認められない。また、イエシロアリやヤマトシロアリは有効なベイトシステム、防蟻剤等が開発されてきているが、乾材シロアリについては防除法が未だ確立されていないため、早急に対策をこうじる必要がある。アメリカや東南アジア地域においても近年乾材シロアリによる被害の深刻化によりその対策は急務となっている。

本プロジェクトでは、我国の代表的な乾材シロアリであるアメリカカンザイシロアリとダイコクシロアリを対象として、その木材分解機構の解明を手がかりとして将来における木材成分の新規な有効利用法の開発と対乾材シロアリ防除法の開発・防除剤の開発に発展することを期待して研究を行った。

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