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第391回生存圏シンポジウム
木の文化と科学18
「東アジアにおける木材研究・材鑑調査室の現状」

更新日: 2021/04/23

開催日時 2019(平成31)年2月21日(木)14:10–16:50
開催場所 京都大学楽友会館 (京都市左京区吉田二本松町)
主催者 田鶴寿弥子 (京都大学生存圏研究所バイオマス形態情報分野)
申請代表者 杉山淳司 (京都大学生存圏研究所バイオマス形態情報分野)
所内担当者 田鶴寿弥子 (京都大学生存圏研究所バイオマス形態情報分野)
関連ミッション ミッション5 高品位生存圏
関連分野 バイオマス形態情報。

概要

中国とインドネシアの若手の木材研究者の中でも近年活躍されている女性研究者たちから、“東アジアにおける木材研究の現状”や、“各国の材鑑調査室の現状”などについて講演してただいた。

目的と具体的な内容

我々は木の文化と科学に関する研究成果を公開(過去、木の文化と科学を17回開催済み)することで、海外から伝来した文化や宗教などの影響が強く残る日本の学際的研究分野の研究者にとって非常に有益となる情報を共有してきた。申請者らは2016年より生存圏研究所ミッション5-4『高品位生存圏』において日本の伝統的な木づかいの科学の解明に向けた包括的な研究に取り組んできている。日本の木の文化には、近隣アジア諸国をはじめとして海外から伝来した文化や宗教などの影響が強く影響しており、これらを新たに理解することで、日本国内の文化の理解にも寄与できるものと考えている。第18回を迎える木の文化と科学シンポでは、第17回同様本シンポジウムをミッション5-4(木づかいの科学による社会貢献)のシンポジウムと位置づけ、中国とインドネシアの若手の木材研究者の中でも近年活躍されている女性研究者たちから、“東アジアにおける木材研究の現状”や、“各国の材鑑調査室の現状”などについて講演いただくことで東アジアにおける木材研究の今とこれからを考える機会とした。

生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献

未来型の循環型生活を可能にするため、古の英知と先端科学を融合し、古から利用されてきた木材から様々な情報を抽出したことで得られた情報を、人類が歩もうとしている未来の構築に向けたデータとして活用することが必須である(ミッション5-4)。近年、日本をはじめとして中国、韓国、インドネシアといった様々な地域の木材研究はより盛んになってきており、中でも国土が大きく多様な植生を有する中国における木材研究や、世界で最も標本数を有する材鑑調査室を有するインドネシアでは、木材の標本を活用した様々な研究が推進されてきている。これらの地域の研究施設や大学とともに手を取り合ってこれからの木材研究を推進するために、お互いの研究内容や課題を見つける必要がある。本シンポジウムではこのような趣旨のもと、中国・インドネシアから若手の女性研究者計3名を招聘し、各国の現状やこれから、そしてこれからの共同研究にむけての熱い議論をすることで、さらなる木材研究の推進を行った。また、本シンポジウムは男女参画推進の一環として、女性研究者の今とこれからについて、パネルディスカッションを行い、各国の女性研究者から有益な情報をきかせていただくとともに、日本における男女参画の問題点についても考えるよい機会となった。

プログラム

14:10–14:50 Dr. Juan Guo (Research Institute of Wood Industry, Chinese Academy of Forestry, China)
“Wood Collection of Chinese Academy of Forestry: Overview of Wood Identification and Cell Wall Structures in the past 10 years”
14:50–15:30 Dr. Zhai Shengcheng (College of Materials Science and Engineering, Nanjing Forestry University, China)
“Establish a mutual promotion system of wood market based on xylarium — a case of xylarium development in Nanjing Forestry University”
15:30–16:10 Dr. Ratih Damayanti (Forest Products Research and Development Center Ministry of Environment and Forestry, Indonesia)
“Indonesian ligno-cellulose collection ‘Xylarium Bogoriense’: Conserving the bio-diversities through research and development”
16:20–16:50 パネルディスカッション 「女性研究者の現状とこれから」
司会: 恒次祐子先生(東京大学)

Symposium-0391
ポスター PDF ファイル (612 511 バイト)
ポスター制作: 田鶴寿弥子 (京都大学生存圏研究所)

Symposium-0391a

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2018年11月22日作成,2019年3月1日更新

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