Research Institute for Sustainable Humanosphere

第327回生存圏シンポジウム
第6回東日本大震災以降の福島県の現状及び支援の取り組みについて
6th international symposium of collaborative researches in Fukushima since the Great East Japan Earthquake

開催日時 2016(平成28)年10月26日(水) 13:00–17:00,19:30–21:00
開催場所 福島テルサ
主催者 京都大学生存圏研究所
申請代表者 上田義勝 (京都大学生存圏研究所宇宙圏航行システム工学分野)
関連ミッション ミッション1 環境診断・循環機能制御
関連分野 生存圏科学、植物科学、放射線計測学、社会学、土壌学。

概要

生存圏研究所においては震災関連の研究報告を、生存圏シンポジウム「東日本大震災以降の福島県の現状及び支援の取り組みについて」として毎年開催している。今回は福島市において国際シンポジウムを開催した。

目的と具体的な内容

2011(平成23)年3月の東日本大震災に関するシンポジウムとして、合計5回の生存圏シンポジウム「東日本大震災以降の福島県の現状及び支援の取り組みについて」を毎年開催してきた。本シンポジウムでは、福島県を中心として、生活圏及び農業圏に関する復興支援研究についての議論を一般向に公開し、延べ400名近くの参加者と共に活発な議論を行ってきている。原発問題、また放射性物質の問題は、生存圏においても長期的に取り組まなければならない課題の一つである。

2016(平成28)年度は、これまで連携協力してきた国内研究者と、福島県で活動する外国人研究者を招聘し、震災関連研究を議論する国際シンポジウムを開催した。外国人研究者として、ポーランドのワルシャワライフサイエンス大学教授であるStanislaw Gawlonski教授を招き、チェルノブイリ事故時のポーランドでの研究状況の紹介の他、環境汚染問題に対する農学的観点からの取り組みについての紹介を頂いた。また、新たなエネルギー資源としてのバイオ燃料に適した植物のポーランドやドイツでの生産状況などの紹介もあり、今後の支援研究に対する新たなテーマについて活発な議論を行った。国内からは東北農研、また福島県農業総合センターからのこれまでの研究の発展状況の紹介の他、福島大学からは津波被害による海岸植物の植生の変化、また京都大学生存圏研究所からは、バイオ燃料に関連した話題提供があり、これまで以上に幅広い研究課題についての深い議論を行う事が出来た。

生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献

原発事故による放射性物質の拡散により福島県では農林水産業に大きなダメージが与えられた。本研究集会では、これまで福島県の現状と復旧・復興に向けた支援研究の取り組みを発表し、生存圏科学のコミュニティに現地の正しい情報を伝えることに取り組んできた。今回は国際シンポジウムとして開催し、海外の研究者からの講演もあり、生存圏科学の国際コミュニティ形成に寄与したと考えている。特にチェルノブイリでの研究の知見と、福島原発事故後の国内研究機関の取り組みとの意見交換や、バイオ燃料に対する海外の最新情報の紹介は、これから新たに国際共同研究として取り組める課題として、ますますコミュニティ発展の可能性が考えられる。

また、本研究集会に関連して、中高校生を対象とした震災関連の出張授業や京都大学サマースクール、ジュニアキャンパスを開催し、活動として幅広く貢献出来たと考える。

  • 京都府木津川市立高の原小学校(小学生対象、57名)
  • 京都府木津川市立州見台小学校(小学生対象、122名)
  • 京都府立亀岡高等学校(高校生対象、31名)

プログラム

基調講演と議論
司会: 京都大学生存圏研究所 杉山暁史
13:00–13:10 開会挨拶
京都大学生存圏研究所 上田義勝(発起人代表)
13:10–14:20 「ポーランドにおける研究についての紹介と議論」(英語)
Warsaw University of Life Sciences Stanislaw Gawlonski 名誉教授
14:10–14:40 「浜地域農業再生研究センターでの取り組みについて」
福島県農業総合センター浜地域農業再生研究センター 齋藤隆
14:50–15:00 休憩
15:00–15:30 「2013年に福島県南相馬市で発生した玄米の放射性セシウム基準値超過の発生要因」
農研機構東北農業研究センター 松波寿弥
15:30–16:00 「形質転換植物を利用した有用物質生産」
京都大学生存圏研究所 杉山暁史
16:00–16:30 「津波と復旧事業による東日本大震災被災地の植物多様性の変化」
福島大学共生システム理工学類 黒沢高秀
16:30–16:50 総合討論
16:50–17:00 閉会挨拶
東京大学 二瓶直登
一般向け情報の紹介
19:30–21:00 福島県におけるこれまでの研究の取り組みの紹介
福島県農業総合センター浜地域農業再生研究センター 齋藤隆

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2016年11月22日作成

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