Research Institute for Sustainable Humanosphere

第316回生存圏シンポジウム
第11回トランスポーター研究会年会

開催日時 2016(平成28)年7月2日(土) 13:00-19:40~3日(日) 9:00-12:15
開催場所 京都大学宇治キャンパスおうばくプラザ きはだホール
主催者 トランスポーター研究会
申請代表者 杉山暁史 (京都大学生存圏研究所森林圏遺伝子統御分野)
関連ミッション ミッション1 環境診断・循環機能制御
ミッション5 高品位生存圏
関連分野 植物科学、医学系、薬学系、理学系、農学系、栄養学。

第11回トランスポーター研究会のサイト: http://jtra11.jimdo.com/

概要

ヒトの健康と環境調和に重要なタンパク質であるトランスポーターについて、医学系、薬学系、理学系、農学系等多様な分野の研究者が一堂に会して議論を行った。

目的と具体的な内容

トランスポーターは細胞の膜内外の物質輸送に関わるタンパク質であり、微生物から植物、ヒトに至るまで広く存在する。トランスポーターは薬物動態や疾患に関わることから、医学・薬学分野での研究が盛んであるが、植物の環境耐性や生育にも重要な役割を担うことが明らかにされている。また、ヒトの健康のみならず、微生物を活用した有用物質生産や植物の分子育種においてもトランスポーターの機能解明が望まれている。トランスポーター研究会は2006(平成18)年に設立された学際的な研究会でありこれまで10回開催されている。第11回の研究会を生存圏研究所の主催で開催し、トランスポーター学の生存圏科学への貢献を含めて議論した。

シンポジウムでは、先進的な研究を推進している若手研究者の講演を16題と博士課程学生や博士研究員の講演を8題、ポスター発表を70題行った。また、特別講演として大阪大学の吉森保教授を招待した。

生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献

生存圏研究所の新しいミッション5「高品位生存圏」において、ヒトの健康と環境調和が課題とされている。ヒトのトランスポーターは薬物動態や栄養吸収、疾患等、ヒトの健康に密接に関係している。また、植物のトランスポーター機能を改変した分子育種によりカドミウムやヒ素等の有害元素を吸収しない作物の作出が可能となるなど、ヒトの健康と環境調和に重要なタンパク質である。さらに、植物や微生物を用いた環境調和型の有用生理活性物質の生産においても、トランスポーターの機能解明は必須であり、生存圏研究所の萌芽研究としてもこれまで取り組んできた。

このように、トランスポーターは平成28年度からスタートするミッション5の推進に大きく貢献するテーマであり、多様な分野の研究者が一堂に会して生存圏シンポジウムを行ったことはコミュニティー形成にも貢献したと考えられる。

プログラム

1日目(7月2日)

12:30 受け付け開始
13:00–13:05 開会挨拶
13:05–14:05 シンポジウム1

  • 林久允先生(東京大学大学院薬学系研究科)
    「小児難治性希少肝疾患(進行性家族性肝内胆汁うっ滞症)の診断法、治療法の開発」
  • 任書晃先生(新潟大学医学部)
    「内耳聴覚機能を支える内耳蝸牛におけるカリウムトランスポート機構」
  • 波多野亮先生(立命館大学薬学部)
    「上皮膜輸送機能制御におけるアダプター蛋白質エズリンの役割」
14:05–14:20 休憩
14:20–15:20 シンポジウム2

  • 高野順平先生(大阪府立大学生命環境科学研究科)
    「植物ホウ酸トランスポーターの細胞膜上偏在とホウ酸センシング」
  • 上野大勢先生(高知大学大学院総合人間自然科学研究科)
    「植物のマンガン恒常性を司る輸送システム」
  • 河内美樹先生(名古屋大学高等研究院)
    「植物におけるCDFとZIPの役割とその調節機構」
15:20–16:20 シンポジウム3(ポスターピック)
16:20–16:35 休憩
16:35–17:35 特別講演

  • 吉森保先生(大阪大学大学院生命機能研究科/医学系研究科)
    「細胞の守護者オートファジー:疾患に対抗する細胞内大規模分解システム」
17:35–17:40 アナウンス
17:40–19:40 交流会およびポスター発表

2日目(7月3日)

09:00–10:20 シンポジウム4

  • 阿部文快先生(青山学院大学理工学部)
    「圧力生理学から見た酵母アミノ酸輸送体の機能と制御の研究」
  • 扇田隆司先生(京都薬科大学薬学部)
    「細菌III型分泌機構の解明を目指した分泌装置の回転―分泌相関の検討」
  • 今井友也先生(京都大学生存圏研究所)
    「セルロース合成酵素のミクロフィブリル形成機構の理解を目指して」
  • 福井啓太先生、原吉彦先生(味の素株式会社)
    「物質生産におけるトランスポーターの重要性」
10:20–10:30 休憩
10:30–11:50 シンポジウム5

  • 瀬川博子先生(徳島大学大学院医歯薬学研究部)
    「リン酸トランスポーターSLC34の生理学的役割」
  • 宮地孝明先生(岡山大学自然生命科学研究支援センター)
    「クリーンバイオケミカル手法による植物のビタミンCトランスポーターの同定と機能解析」
  • 小段篤史先生(京都大学物質-細胞統合システム拠点)
    「高分解能結晶構造に基づいたABCトランスポーターの分子機構」
  • 瀬川勝盛先生(大阪大学免疫学フロンティア研究センター)
    「細胞膜リン脂質フリッパーゼとその制御」
11:50–12:10 閉会式
12:10–12:15 閉会挨拶

Symposium-0316
ポスター PDF ファイル (1 778 422 バイト)

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2016年4月13日作成,2016年7月29日更新

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