Research Institute for Sustainable Humanosphere

第306回生存圏シンポジウム
第6回生存圏熱帯人工林フラッグシップシンポジウム
熱帯バイオマスの持続的生産利用
—熱帯荒廃草原の植生回復によるバイオマスエネルギー生産と環境回復—
(第1回熱帯荒廃草原の植生回復利用SATREPSシンポジウム)

開催日時 2016(平成28)年2月19日(金)13:00–17:10
開催場所 京都大学生存圏研究所木質ホール3階
主催者 梅澤俊明 (京都大学生存圏研究所森林代謝機能化学分野)
申請代表者 梅澤俊明 (京都大学生存圏研究所森林代謝機能化学分野)
関連ミッション ミッション 1 (環境計測・地球再生)
ミッション 2 (太陽エネルギー変換・利用)
ミッション 3 (宇宙環境・利用)
ミッション 4 (循環型資源・材料開発)
関連分野 木質および生物資源利用に関連する全研究分野。

共催:日本木材学会
協賛:京都大学生存基盤科学研究ユニット、京都大学グローバル生存基盤展開ユニット

目的と具体的な内容

インドネシアを含む東南アジア諸国に広く存在する荒廃草原であるアランアラン草原の環境回復とバイオマス生産農地への転換、及び得られたバイオマスをエネルギーおよび新規材料として利用するための基盤技術開発を、熱帯人工林フラッグシッププロジェクトの一環として、かずさDNA研究所、京都大学大学院農学研究科及びインドネシア科学院と共同で進めるJICA/JSTのSATREPSプロジェクトを開始した。具体的には、名古屋議定書の内容を尊重しつつ、遺伝子解析に基づく土壌肥料学技術を用い、アランアラン草原における植物相の回復を図る。また、代謝工学技術を駆使し、アランアラン草原に移植することを目的としたバイオマス生産に適する高発熱型イネ科バイオマス植物を開発すると共に、環境調和型接着技術を駆使し、同植物を活用した新規木質材料を開発する。上記の研究成果に基づき、民間企業との連携による木質ペレット燃料生産及び環境配慮型内装用木質ボード生産の社会実装に向けた展開を目指す。本シンポジウムでは、本プロジェクトのキックオフミーティングとして研究の背景・位置付けや方向性について討議した。さらに、遺伝資源の衡平な利用に関する討論を行った。

生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献

本プロジェクトでは、熱帯地域の荒廃草原における持続的バイオマス生産と利用をめざした、環境保全を前提とし、化石資源に依存しない再生可能な炭素/エネルギー循環社会の実現に向けた国際共同研究/開発を行っている。よって本シンポジウムは、当研究所における熱帯人工林フラッグシッププロジェクトを一層進展させ、国際共同研究の一層の活性化を果たすものであり、生存圏科学の確立にむけた当研究所の活動の基盤となるものである。現在、木質資源を主体とする再生可能資源エネルギーは世界の一次エネルギーの約1割を占めているが、今後人類が生存を続けるためには、バイオマスから化学工業製品を生産するバイオマスリファイナリーの構築が必要とされている。この新規の木質バイオマス需要に応え、さらに天然林伐採を低減させつつ木質バイオマスの現需要に応えるためには、バイオマス生産性の向上に加え、持続的なバイオマス生産地の新規確保が必須の要件となる。この新たなバイオマス生産地の確立は容易ならざる課題であるが、熱帯林の大規模な伐採により生じた荒廃草原(アランアラン草原)がインドネシアを含む東南アジア諸国に広範に放置されている事実は注目に値する。アランアラン草原の放置は熱帯林環境保全の観点からも重大な問題となっており、この草原の環境回復とバイオマス生産農地へ転換するための基盤技術開発が、熱帯バイオマス資源の持続的生産と利用に関する今後の研究に関連するコミュニティの形成に貢献できると考えられる。

なお、本研究集会は日本木材学会との共催として開催し、本学の生存基盤科学研究ユニットおよびグローバル生存基盤展開ユニットの協賛で行った。

プログラム

13:00 Opening remarks
13:10 The Challenges and Opportunity of Revegetation of Marginal Land in Indonesia to Produce Biomass Energy and Renewable Material
Didik Widyatmoko1, I Made Sudiana2, Endang Sukara3
1Center for Plant Conservation Botanic Gardens, Indonesian Institute of Sciences, Indonesia
2Research Center for Biology, Indonesian Institute of Sciences, Indonesia
3Research Center for Biotechnology, Indonesian Institute of Sciences, Indonesia
13:50 Metagenomic Analysis for Biodiversity and Conservation Studies
Daisuke Shibata
Kazusa DNA Research Institute/ Graduate School of Agriculture, Kyoto University, Japan
14:30 Selection and Breeding of Sorghum Suitable for Specific End Uses
Taichi Koshiba
EARTHNOTE Co. Ltd., Japan
15:10 Tea/Coffee Break
15:30 JICA’s agriculture and rural development activities and SATREPS
Kazuya Suzuki, Shigeo Watanabe
Rural Development Department, Japan International Cooperation Agency, Japan
15:50 The Science and Technology Research Partnership for Sustainable Development program (SATREPS program)
Keisuke Kosaka
Department of International Affairs, Japan Science and Technology Agency, Japan
16:10 Producing Biomass Energy and Material through Revegetation of Alang-alang (Imperata cylindrica) Fields
Toshiaki Umezawa1,2,3, Daisuke Shibata4,5, Kenji Umemura1, Masaru Kobayashi5
1Research Institute for Sustainable Humanosphere, Kyoto University, Japan
2Institute of Sustainability Science, Kyoto University, Japan
3Research Unit for Global Sustainability Studies, Kyoto University, Japan
4Kazusa DNA Research Institute, Japan
5Guraduate School of Agriculture, Kyoto University, Japan
16:40 General Discussion
17:00 Closing remarks

Symposium-0306
ポスター PDF ファイル (1 076 132 バイト)
ポスター制作: 梅澤俊明・高田理江 (京都大学生存圏研究所)

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2016年2月5日作成,2016年3月18日更新

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