Research Institute for Sustainable Humanosphere

第284回生存圏シンポジウム
MUレーダーIEEEマイルストーン受賞記念講演会

開催日時 2015(平成27)年5月13日(水) 13:00–14:30
開催場所 京都大学芝蘭会館
申請代表者 山本衛(京都大学生存圏研究所レーダー大気圏科学分野)
所内担当者 津田敏隆(京都大学生存圏研究所大気圏精測診断分野)
関連ミッション ミッション 1 (環境計測・地球再生)
ミッション 3 (宇宙環境・利用)
関連分野 電気電子情報通信・地球物理・気象・気候・リモートセンシング

目的と具体的な内容

MUレーダーは滋賀県甲賀市信楽町に位置する中層・超高層及び下層大気観測用VHF帯大型レーダーで、1984年の完成後すぐから全国(国際)共同利用に供されてきた。MUレーダーは「世界初のアクティブ・フェーズド・アレイ方式の大気レーダー」として、IEEEマイルストーンに認定された。これは、電気・電子・情報・通信分野の世界最大の学会であるIEEE(会員数約43万人; うち国内約14,000人)が、電気・電子技術やその関連分野における歴史的偉業に対して認定する賞で、認定されるためには25年以上に渡って世の中で高く評価を受けてきたという実績が必要である。1983年に制定され、日本から認められたものとしては、八木・宇田アンテナ、東海道新幹線、富士山レーダーなどがある。

5月13日に芝蘭会館において贈呈式・記念祝賀会が行われた。贈呈式では、Howard Michel IEEE会長から山極壽一京都大学総長、柵山正樹三菱電機執行役社長に銘板が贈呈された。記念祝賀会では、常盤豊 文部科学省研究振興局長(牛尾則文同局学術機関課長代読)、久間和生 内閣府総合科学技術・イノベーション会議議員らから祝辞が述べられた。記念祝賀会に続いて、記念講演会を開催した。講演会では、IEEEマイルストーンの概要、MUレーダーを始めとするレーダー観測のこれまでの成果や赤道MUレーダーを含む今後の将来計画等について講演された。

生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献

1984年にスタートしたMUレーダー共同利用は、30年経った近年でも活発な共同利用研究が実施されている。2012年からは赤道大気レーダーと共同利用運営を統合し、年間90~100件程度の共同利用課題が実施されている。IEEEマイルストーンは2015年4月時点で154件(国内24件)が認定されているが、MUレーダーのように現役の装置が認定される例は非常に稀である。今回のIEEEマイルストーン受賞を機に、MUレーダー・赤道大気レーダー共同利用研究が益々活発化するだけでなく、赤道MUレーダー実現に向けて弾みがつくと期待される。

本講演会は、生存圏研究所が掲げる4つのミッションのうち、主としてミッション1「環境計測・地球再生」と2「宇宙環境・利用」に関連するものである。今回の受賞は、当研究所の特徴のひとつである大気観測用大型レーダー「MUレーダー」が、地球物理分野だけでなく、電気・電子・情報・通信分野においてもその先駆性・重要性が世界的に認められたことになり、その意義は非常に大きいと考えられる。本講演会には、これまで生存研と関わりのなかった多くのIEEE会員も参加しており、MUレーダー・赤道大気レーダーを中心として国内及び赤道熱帯域で進行中の生存圏科学に関する研究活動の認知度を高めることができた。

プログラム

司会:IEEE関西支部テクニカルプログラムコミッティ委員長 程俊

「IEEEマイルストーンの概要」
白川功
IEEE日本カウンシル ヒストリコミッティ チェア

「MUレーダー30年の成果の概要」
津田敏隆
京都大学生存圏研究所長

「三菱電機におけるレーダー開発」
浜津享助
元三菱電機(株)電子システム事業本部プロジェクトマネージャ

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2015年8月18日作成

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