Research Institute for Sustainable Humanosphere

第254回生存圏シンポジウム
第4回生存圏熱帯人工林フラッグシップシンポジウム
熱帯バイオマスからのバイオマスリファイナリー
—再生可能な炭素/エネルギー循環社会の実現に向けて—

開催日時 2014/02/27(木) 13:00–17:00
開催場所 京都大学楽友会館2階会議講演室
主催者 京都大学生存圏研究所
申請代表者 梅澤俊明 (京都大学生存圏研究所森林代謝機能化学分野)
関連ミッション ミッション 1 (環境計測・地球再生)
ミッション 2 (太陽エネルギー変換・利用)
ミッション 4 (循環型資源・材料開発)
関連分野 木質および生物資源利用に関連する全研究分野。

アクセス: http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/profile/intro/facilities/kyoshokuin/rakuyu/access.htm
協賛: 一般財団法人バイオインダストリー協会
後援: 京都大学産官学連携本部

目的と具体的な内容

熱帯・亜熱帯地域には、過去の天然林伐採によって発生した利用困難な土地(アランアラン、チガヤ草原)が広がっている。これらの土地は、日本の国土面積の数倍以上に達している。もし、この地域にバイオマス生産性の高いエリアンサスなどのイネ科植物を栽培すると、年間の原油消費量(41 億トン/年)に相当するバイオマスを生産可能である。このバイオマス中に含まれるリグニンの8割を使って、化学製品の元となっている原油からのナフサ(6.2 億トン/年)に相当する芳香族環化合物を得る事ができる。残りのリグニンから、燃料電池車に必要な水素の十分量を得る事も可能である。

低分子芳香族環化合物は、良質なプラスッチックの製造に不可欠であり、原油ナフサ以外から、安価に、かつ、低エネルギーで生産するにはバイオマスのみが選択肢となる。しかし、リグニンから都合良く低分子芳香族環化合物を取り出す技術はまだ未知の研究開発領域である。

本シンポジウムでは、熱帯地域でのバイオマス生産から、リグニン由来の低分子芳香族環化合物の製造、および、それらからの新規な高機能性有機化合物の創出までを俯瞰的に捉え、化石資源に依存しない再生可能な炭素/エネルギー循環社会の実現に向けた研究開発について議論した。

生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献

化石資源の大量使用に基づく急激な地球環境の悪化や化石資源の枯渇予想により、エネルギー・食糧・工業原材料の供給を、環境保全及び経済成長との折り合いのもとに達成する方策の確立が今後の人類の生存に必須となっている。バイオマスの生産から変換利用までにはさまざまな課題があり、これらの諸課題を統括的かつ個別進化的に解決することは、まさに生存圏科学の中心的課題であると考えられる。本シンポジウムは、当研究所における従来の熱帯人工林に関する多面的研究に加え、内外の熱帯草本バイオマス植物の持続的生産利用に向けた研究・技術開発を総合的に俯瞰し、所外との共同研究の一層の活性化を果たすものであり、生存圏科学の確立にむけた当研究所の活動の基盤となるものである。

プログラム

12:00 開場
13:00–13:10 開会挨拶
京都大学生存圏研究所 梅澤俊明
 
   1. 熱帯バイオマス生産
座長: 京都大学大学院農学研究科 間藤徹
13:10–13:35 熱帯・亜熱帯・乾燥帯における植物バイオマス生産と多様性: ジャトロファ非油脂バイオマスの開発事例
鳥取大学農学部 明石欣也
13:35–14:00 バイオマス増産手段としての植林と林木育種
日本製紙アグリ・バイオ研究所 河岡明義
14:00–14:07 コメント・質疑応答
 
   2. バイオマスからの成分分離
座長: 京都大学生存圏研究所 梅澤俊明
14:07–14:32 日本製紙のバイオリファイナリー —成分分離を中心に—
日本製紙総合研究所新素材研究室 飯森武志
14:32–14:39 コメント・質疑応答
 
   3. 芳香族化合物の変換
座長: 静岡大学大学院農学研究科 河合真吾
14:39–15:04 リグニン熱分解における低分子化とそれを阻害する分子機構
京都大学大学院エネルギー科学研究科 河本晴雄
15:04–15:29 リグニン系芳香族化合物の生化学変換 —メタゲノム技術の活用—
かずさDNA研究所産業基盤開発研究部・京都大学大学院農学研究科 柴田大輔
15:29–15:36 コメント・質疑応答
 
  4. 石油リファイナリー
座長: かずさDNA研究所 柴田大輔
15:36–16:01 石油精製の現状と今後の展望
京都大学大学院工学研究科 長谷部伸治
16:01–16:08 コメント・質疑応答
 
   5. 高機能性有機マテリアルの創出に向けた最先端有機化学
座長: 大阪府立大学大学院生命環境科学研究科 太田大策
16:08–16:33 最先端有機化学の力: 内包フラーレンの有機合成
京都大学化学研究所 村田靖次郎
16:33–16:40 コメント・質疑応答
 
16:40–17:00 総合討論
17:00 閉会挨拶
かずさDNA研究所・京都大学大学院農学研究科 柴田大輔

 

Symposium-0254   ポスター PDF ファイル (2 250 954 バイト)
ポスター制作: 宇治URA室

 

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