Research Institute for Sustainable Humanosphere

第235回生存圏シンポジウム
第3回極端宇宙天気研究会

開催日時 2013/09/30(月) 13:00–18:00 - 2013/10/01(火) 9:00–16:00
開催場所 京都大学宇治キャンパス総合研究実験棟・遠隔会議室HW401
主催者 片岡龍峰 (東京工業大学)
申請代表者 片岡龍峰 (東京工業大学)
所内担当者 海老原祐輔 (京都大学生存圏研究所生存科学計算機実験分野)
関連ミッション ミッション 3 (宇宙環境・利用)
関連分野 太陽物理学、磁気圏物理学、超高層物理学、地球電磁気学。

場所: 京都大学宇治キャンパス 総合研究実験棟・遠隔会議室HW401

極端宇宙天気研究会

https://sites.google.com/site/extremeswx/

目的と具体的な内容

キャリントン事象のように数百年に一度おこるような極端に強い事象のみならず、マウンダー極小期のように長期にわたって太陽地球系が極端に弱い状態、極端に珍しい、など通常の宇宙天気とは異なる極端な側面に特に注目し、なぜ極端な事象や状態がおこるのか、我々が現在獲得している枠組みの線形的延長として理解できるか、物理的要因によって決まる上限や下限はあるのか、人類活動への影響はあるのか、などの問いかけを通して、極端な宇宙天気を研究するための方法論を求めつつ、太陽地球系物理、さらには恒星磁気活動と系外惑星の関係の理解を深めることが本研究会の主目的です。

生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献

研究会で一番多かった発表は、生存圏科学の課題と考えられるスーパーフレアによる人間社会への影響と、より具体的に、観測史上最大のキャリントン事象(磁気嵐の規模は推定値で Dst 指数 −850nT、ピーク値だと −1600nT)に関する理論的な研究でした。いわゆる「数百年に一度のイベント」です。1989 年 3 月 13 日のハイドロケベック社の停電が、観測の充実した 1958 年以降では最大の磁気嵐で、その規模は Dst 指数で −589nT、これは統計的に計算して 60 年に一度のイベントです。さしあたりキャリントン事象の 10 倍を、人類が想定しておくべき未知の「数千年に一度」のイベントだとして、そのときの太陽風スピードや磁場の限界、そこから磁気嵐の限界、などについて議論を深めました。地球の電導度を仮定することで、人工物への誘導電流を計算する研究も発表され、実際に停電する可能性についても踏み込んだ研究会になりました。JpGU2014 では、関連して極端に大きな地磁気誘導電流のセッションが開催され、また SGEPSS 学会誌の EPS 特集号として、極端宇宙天気の研究成果がまとめられることになりました。

プログラム

9月30日

13:00–13:30 鈴木建 (名大) 「若い太陽からの強力な太陽風と、太陽系惑星系へ与える影響についての考察」
13:30–13:50 寺西恭雅 (名大M2) 「活動的な太陽型星風における降着層の出現」
13:50–14:10 石井貴子 (京大) 「第24太陽活動周期における黒点とフレアの発生状況について」
14:10–14:30 松下拓輝 (九大M2) 「MAGDAS/CPMNから見る宇宙天気~第23, 24サイクルと比べて~」
14:50–15:10 浅井歩 (京大) 「太陽極紫外線放射の前ミニマムと前前ミニマムの比較」
15:10–15:30 阿部修平 (茨大M1) 「CMEとEUV波の統計解析」
15:30–15:50 塩田大幸 (名大) 「大規模CMEがもたらす動電場についての数値実験」
15:50–16:10 松村智英美 (JAXA) 「宇宙飛行士と宇宙放射線被ばく」
16:10–16:30 コーヒー休憩
16:30–18:00 Extreme Event Showcase: 飛び入りイベント紹介など歓迎
*西谷望 (名大) 「SuperDARN北海道-陸別HFレーダーによる電離圏電場変動およびフレア関連現象の観測研究」
*亘慎一 (NICT) 「過去の大きな地磁気嵐とGIC」
*海老原祐輔 (京大) 「内部磁気圏粒子フラックスの極値」

 

10月1日

09:00–09:30 桂華邦裕 (名大) 「巨大磁気嵐の回復はなぜ異常に速いのか?」
09:30–09:50 田中高史 (九大名誉) 「極端宇宙天気シミュレーション」
09:50–10:10 荒木徹 (京大名誉) 「1991.3.24特異SCの背景」
10:10–10:30 前原裕之 (東大) 「高時間分解能データを用いた太陽型星におけるスーパーフレア発生頻度の統計解析」
10:30–10:50 柴山拓也 (京大B4) 「500日間のKepler観測データを用いたスーパーフレアの発生頻度」
10:50–11:10 野津湧太 (京大B4) 「スーパーフレアを起こした太陽型星の高分散分光観測」
11:10–11:30 平石平 (京大M1) 「スーパーフレア時のコロナ質量放出に伴う物理量の見積もり」
13:00–13:20 片岡龍峰 (極地研) 「キャリントン磁気嵐の発生頻度」
13:20–13:40 源泰拓 (気象庁) 「地磁気現象リストを用いた磁気嵐,si,sscの発生度数と変動規模にかかわる統計的調査」
13:40–14:00 米田麻人 (大阪府立大M2) 「オーロラ指数の極値統計解析」
14:00–14:20 藤田茂 (気象大) 「3次元地下電気伝導度分布を用いた地磁気誘導電場」
14:20–14:50 後藤忠徳 (京大) 「最新の海底電磁気観測技術と海底でのGICの可能性」
14:50–15:00 コーヒー休憩
15:00–16:00 総合討論とコメント
*柴田一成 (京大) 「スーパーフレアが起きたら地球はどうなるか?」

 

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