Research Institute for Sustainable Humanosphere

第216回生存圏シンポジウム
植物と微生物: C1化合物を介した気候変動との関わりの理解に向けて

開催日時 2012/12/14(金) 10:30–16:50
開催場所 京都大学生存圏研究所 木質ホール3階
主催者 国立環境研究所、京都大学生存圏研究所
申請代表者 斉藤拓也 (国立環境研究所・主任研究員)
所内担当者 高橋けんし、塩谷雅人 (京都大学生存圏研究所大気圏環境情報分野)
関連ミッション ミッション 1 (環境計測・地球再生)
関連分野 大気環境変動に関わる生存圏の科学(生物圏―大気圏相互作用、森林生態系における物質循環、成層圏オゾン変動、グローバルな温暖化など)。

場所: 京都大学生存圏研究所 木質ホール3階

目的と具体的な内容

森林などの陸域生態系を構成する植物や微生物は、その営みを通して、様々な揮発性有機化合物(VOC)を大気へ放出し、また大気から吸収している。こうした生物活動に関わる VOC の中でも、メタン、ハロゲン化メチル、硫化カルボニルなどの C1 化合物は、大気中におけるその比較的大きな存在量と安定な性質により、地球温暖化や成層圏オゾン破壊といった、グローバルな気候変動と深く関わっている。本研究集会では、大気化学、植物生理学、微生物学などの様々な分野において “C1 化合物” を対象とした研究を進めている研究者が一堂に会し、植物や微生物よる生成・利用、陸域生態系における放出・吸収、大気中における動態、気候変動との関わりなどに関する最新のトピックスについて情報交換することを目的とする。

生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献

本研究集会では、C1 化合物の植物-微生物-大気間における動態解明を、異なる興味やアプローチで研究してきた研究者が初めて一堂に会した。本研究集会で議論した主な成分は、メタン、ハロゲン化メチル、硫化カルボニルなど、いずれも成層圏オゾン変動や地球温暖化などのグローバルな環境変動に関わる重要な C1 化合物であり、これらについて、遺伝子レベルでの室内実験研究から、微生物・葉群・森林植生レベルのフィールド観測研究、更には生態系及び全球レベルのモデル研究まで、様々な空間スケールにおける非常に興味深い最新の研究成果が議論された。これにより、これまで分野の壁に阻まれて滞っていた異分野間の情報交換が活発に行われると共に、生存圏を構成する重要な要素である大気圏-生物圏相互作用の包括的な理解を志向する新しいコミュニティの形成に向けて、最初の大きなステップを踏み出すことができた。

プログラム

10:30–10:40 趣旨説明
10:40–11:05 モノハロメタン合成に関わる植物遺伝子の機能解析
(横国大院環境情報) 中村達夫
11:05–11:25 細菌によるハロゲン化メチルの代謝
(豊橋技科大) 吉田奈央子
11:25–11:50 ハロゲン化メチルと硫化カルボニル: 森林生態系と成層圏化学をつなぐC1化合物
(国立環境研) 斉藤拓也
11:50–12:15 葉による硫化カルボニルの吸収とジメチルスルフィドの発生
(農環研) 米村正一郎
12:15–12:40 チオシアネート配糖体の微生物分解に伴う硫化カルボニルの発生
(東京農工大) 片山葉子
 
12:40–13:50
 
13:50–14:15 葉上に棲息するC1微生物–植物間相互作用と日周変動
(京大院農) 阪井康能
14:15–14:40 好気的条件での植物からのメタン放出の問題
(京大生存圏研) 高橋けんし
14:40–15:05 アラスカ内陸部のクロトウヒ林におけるメタン交換
(京大院農) 岩田拓記
 
15:05–15:20
 
15:20–15:45 メタンが駆動する水田土壌の微生物食物連鎖
(名大院生命農学) 村瀬潤
15:45–16:10 陸域生態系モデルによるメタン収支の統合評価
(国立環境研) 伊藤昭彦
16:35–16:50 化学気候モデルによるメタン・メタノールの全球分布・収支の推定
(名大院環境) 須藤健悟
16:30–16:50 総合討論とまとめ

 

Symposium-0216   ポスター PDF ファイル (337 770 バイト)
ポスター制作: 斉藤拓也 (国立環境研究所)

 

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