Research Institute for Sustainable Humanosphere

第209回生存圏シンポジウム
ナノセルロースサミット2012
Nanocellulose Summit 2012

開催日時 2012/10/15(月)
開催場所 京都テルサ
主催者 京都大学生存圏研究所、京都市産業技術研究所、財団法人京都高度技術研究所、東京大学大学院農学生命科学研究科、Nanocellulose Summit 2012 運営委員会、Wallenberg Wood Science Center, Royal Inst of Technology, Sweden、Composites Centre Sweden, Lulea University of Technology, Sweden、Swiss Federal Laboratories for Materials Science and Technology, Switzerland、Technical Research Center of Finland, Finland
申請代表者 矢野浩之 (京都大学生存圏研究所生物機能材料分野)
関連ミッション ミッション 4 (循環型資源・材料開発)
関連分野 木質科学、製紙科学、セルロース科学、高分子科学、ナノ材料、成形材料、エレクトロニクスデバイス、食品科学、機械工学、材料科学。

目的と具体的な内容

セルロースナノファイバーはすべての植物細胞の基本骨格物質で、木材や稲わらの約半分を占める、幅 10–20 nm の均質なナノファイバーである。軽量かつ高強度(鋼鉄の 5 倍以上)のナノ繊維材料であることなどから、持続型社会の基盤となるグリーンな次世代産業資材として世界中で研究が活発化している。生存圏研究所では、ナノセルロース(セルロースナノファイバー、セルロースナノウィスカーの総称)材料において世界をリードする共同研究拠点を構築することを目的に、10 年近い産官学の共同研究実績を踏まえ、2010(平成22)年度に生存圏フラッグシップ共同研究“バイオナノマテリアル共同研究”を立ち上げた。本シンポジウムは、生存圏フラッグシップ共同研究の国際化とナノセルロース材料の事業化促進のための情報提供を目的とし、ナノセルロースに関する世界のトップサイエンティストおよび大型プロジェクトのリーダー、9 名が一堂に会し、各国のナノセルロース研究および実用化の現状・展望について議論した。前半では、セルロースナノファイバー、セルロースナノクリスタルそれぞれについて、材料としてのポテンシャルを中心に研究の歴史から最新の成果まで幅広く発表がなされ、後半は、フィンランド、カナダで進められている事業化に向けた開発研究の現状について紹介がなされた。また、国内外の 15 機関によるポスター展示も行われた。産業界を中心に 461 名の参加者があり、9 名のスピーカによる講演はすべて同時通訳され、講演内容の詳細な理解の一助となった。

生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献

持続型資源に基づく大型産業資材として、ナノセルロース材料の製造や利用に興味を持つ、産官学の幅広い分野からの参加者があった。特に、産業界からの参加者が約8割を占め、分野も製紙産業、化学産業、繊維産業、住宅資材産業、食品産業、成形加工業、エレクトロニクスデバイス関連、商社など多岐にわたっていた。

2004(平成16)年から毎年開催してきたセルロースナノ材料に関するシンポジウムであるが、平成16年:140名、平成17年:120名、平成18年:240名、平成19年:190名、平成20年:165名、平成21年:336名、平成22年:265名、平成23年:484名、そして今回の461名と参加者は確実に増加しており、本生存圏シンポジウムが、生存圏フラッグシップ共同研究として進めているバイオナノマテリアル関連のコミュニティ形成に大きく貢献していることがわかる。

プログラムおよび演者紹介

9:30 受付開始
10:30 Opening remarks
10:40 Prof. Akira Isogai (東京大学、日本)
日本を代表するナノセルロース研究者。開発したTEMPO酸化によるシングルセルロースナノファイバーは、世界で最もホットなナノセルロースの一つ。
11:10 Prof. Derek G. Gray (マギル大学、カナダ)
セルロースナノクリスタル(CNC)研究のパイオニア。現在もなおCNCの製造と利用に関する研究分野のトップランナー。
11:40 Prof. Kristiina Oksman (ルレア工科大学、スウェーデン)
セルロースナノファイバーに関する代表的研究者。磁場による配向、バイオリファイナー残渣からのナノ セルロース製造、ナノセルロース・樹脂コンパウンディング技術の開発等、基礎から応用まで幅広く研究。
 
12:10 昼食・ナノセルロースポスター展示
 
13:30 Prof. Lars Berglund (スウェーデン王立工科大学、スウェーデン)
セルロースナノファイバーの製造・機能化・構造化を主要テーマとした大型プロジェクト(5,000万ユーロ)のリーダー。機能性無機材料との複合化、エアロゲルの製造など多彩な研究を推進中。
14:00 Dr. Tanja Zimmermann (スイス材料科学技術研究所、スイス)
セルロースナノファイバーに関する代表的研究者。ナノセルロースの製造、食品利用、樹脂との複合化、等、基礎から応用まで幅広く研究。
14:30 Ms. Pia Qvintus (フィンランド産業技術研究センター、フィンランド)
フィンランド、VTTナノセルロースセンターの技術責任者。ナノセルロースに関する大型プロジェクト(5,000万ユーロ)を推進中。
 
15:00 休憩・ナノセルロースポスター展示
 
15:30 Dr. Antti Laukkanen (UPM、フィンランド)
UPM(フィンランドを代表する製紙会社)がVTT, アールト大学と進めているナノセルロース事業化に関するプロジェクトのUPM技術責任者。日産1 tonのCNF製造プラントや透明シート製造プラントを稼働中。
16:00 Dr. Richard Berry (セルフォース、カナダ)
CelluForce(日産1トンのセルロースナノクリスタル製造プラントを立ち上げ、稼働中のベンチャー)のCTO。長年にわたりCNCの 開発研究に従事。関連業績で多数の受賞歴。
16:30 Prof. Hiroyuki Yano (京都大学、日本)
2000年にセルロースナノファイバーを用いた材料開発を開始。異分野垂直連携のプロジェクトを推進中。
17:15 Concluding remarks

 

ナノセルロースポスター展示

   (順不同)

  • 第一工業製薬(株)
  • 株式会社スギノマシン
  • 増幸産業株式会社
  • 王子ホールディングス株式会社・三菱化学株式会社
  • 旭化成せんい株式会社
  • 日本製紙株式会社・花王株式会社・凸版印刷株式会社
  • ヤマハリビングテック株式会社
  • 独立行政法人産業技術総合研究所 中国センター
  • 京都市産業技術研究所
  • 鳥取大学大学院工学研究科
  • 大阪大学産業科学研究所
  • Technical Institute of Physics & Chemistry, Chinese Academy of Sciences (China)
  • CSIR Materials Science and Manufacturing (South Africa)
  • UPM (Finland)
  • 東京大学大学院農学生命科学研究科
  • 京都大学生存圏研究所

 

Symposium-0209a Symposium-0209b
ポスター PDF ファイル (553 451 バイト)

 

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