Research Institute for Sustainable Humanosphere

第199回生存圏シンポジウム
SGEPSS波動分科会 「波動観測データ解析と将来の波動観測器」

開催日時 2012/03/08(木) 13:00–17:40 - 2012/03/09(金) 9:00–16:00
開催場所 金沢大学角間キャンパス 自然科学研究棟2号館7階 2B716号室
主催者 地球電磁気地球惑星圏学会・波動分科会 (代表幹事: 中村匡 福利県立大学教授)
申請代表者 羽田亨 (九州大学大学院総合理工学研究院・教授)
所内担当者 大村善治 (京都大学生存圏研究所生存科学計算機実験分野)
関連ミッション ミッション 3 (宇宙環境・利用)
関連分野 宇宙科学、電波科学、宇宙プラズマ物理学。

第199回生存圏シンポジウム 「SGEPSS波動分科会」
~波動観測データ解析と将来の波動観測技術~
http://www-cie.is.t.kanazawa-u.ac.jp/sgepss-wave2012/

目的と具体的な内容

本シンポジウムは、磁気圏・電離圏・惑星圏・天体などにおけるプラズマ波動、電磁波伝播、大気波動など、生存圏中の波動現象に対する実験的・理論的・計算機実験について講演および研究連絡を行うことを目的として、2001(平成13)年から継続的に開催されてきた。地球電磁気・地球惑星圏学会の分科会という側面もあるが、むしろ大気、海洋、電波工学、天文など、広く生存圏に関連した諸分野からの招待講演を積極的にプログラムに取り入れ、分野間交流を促進していることに特徴がある。また全ての講演を比較的長時間(必ず 30 分以上、過去には 4 時間の講演もあった)で行い、深く活発な議論をすることも特徴である。2011(平成23)年度は、武生市において「一般相対論と MHD プラズマ」というサブタイトルで 1 日半にわたり研究会を開催した。今回のシンポジウムは、それに続く波動分科会による今年度第 2 回目の研究集会にあたり、「波動観測データ解析と将来の波動観測技術」をサブタイトルとして、衛星・ロケット等による波動の観測・解析技術とその解析結果、ならびに将来の波動観測技術と期待されるサイエンスをはじめ、広く「波動」に関わる最新のサイエンスの話題について、深く議論する。

生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献

今回のシンポジウムでは、サブタイトルである「波動観測データ解析と将来の波動観測技術」に示される通り、人工衛星・ロケット等による波動観測器開発ならびに取得後のデータ解析のための工学的な技術の紹介と、太陽系・地球周辺プラズマ物理の解明につながるサイエンスに関する新たな知見の報告・議論を行うことで、宇宙科学・電波科学における工学・理学双方の観点での新たな発展と、生存圏としての太陽系宇宙空間の理解を促進することをねらいとしている。今回のシンポジウムでは、人類の宇宙活動において大きな障害となる放射線帯の物理の解明を目指す内部磁気圏衛星 ERG 計画の現状と課題、また放射線帯物理に深く関与する波動現象の理論検討、観測計画、過去の観測結果の報告をはじめ、今年度実施された中緯度電離層のロケット観測実験など、計 15 件の講演が行われた。このうち主要テーマにあたる講演は 1 件 50 分、またそれ以外の講演も 30~40 分の講演時間を割り当てることで、質疑応答の時間を十分に確保することに心がけた。このように、講演内容を聴講者が十分理解できる形式をとることで、新たに波動データの解析や、波動観測技術の研究・開発に貢献したいと考える若手の研究者・学生にとって、わかりやすく、新たな研究意欲を引き出す土壌を養い、将来を担う宇宙科学・電波科学の研究者の育成に貢献する。このような研究集会を定期開催することは、生存圏中の波動現象に対する理解を深め、工学と理学にまたがる宇宙科学・電波科学・宇宙プラズマ物理の諸関連分野が相互に連携し、若手研究者とともに新たな研究テーマの深化と開拓に寄与する。

プログラム

3月8日 (木)

13:00–13:10 開会
13:10–14:00 三好由純 (名古屋大学STE研)、笠羽康正、小嶋浩嗣、笠原禎也、熊本篤志、松岡彩子、ERG/PWEチーム、ERG/MGFチーム
「SPRINT-B/ERG衛星で目指す内部磁気圏プラズマ波動観測の科学戦略について」
14:00–14:50 小嶋浩嗣 (京都大学RISH)
「ERG衛星搭載プラズマ波動観測器(PWE)および波動粒子相関作用解析装置 (WPIA)」
14:50–15:20 松田昇也 (金沢大学)、笠原禎也、後藤由貴
「ERG衛星に向けた波動観測データの機上データ処理法の検討」
15:40–16:20 大村善治 (京都大学RISH)
「FallingToneEmisisonについて」
16:20–17:00 小路真史 (京都大学RISH)、大村善治
「EMICトリガード放射のシミュレーション」
17:00–17:40 井町智彦 (金沢大学)、笠原禎也、笠羽康正、小嶋浩嗣、後藤由貴、田村悠輝、MMO-PWIチーム
「水星探査衛星BepiColombo MMO搭載PWI観測器の機上ソフトウェア処理」

 

3月9日 (金)

09:00–09:40 後藤由貴 (金沢大学)、笠原禎也
「GPS–TECデータを用いた赤道域のGCPM電子密度モデルの補正」
09:40–10:20 鷲見治一 (アラバマ大学宇宙プラズマ及び大気研究センター)
「太陽圏外圏における磁気音波パルスによる高エネルギー粒子生成及び加速」
10:35–11:15 松清修一 (九州大学)
「多イオン種プラズマ中のSPA波動の励起」
11:15–11:55 篠原育 (JAXA/ISAS)、小嶋浩嗣、長井嗣信、藤本正樹
「磁気圏尾部リコネクション領域磁気中性線近傍における波動観測」
  
13:10–13:40 幅岸俊宏 (金沢大学)、森晋作、八木谷聡、大村善治、小嶋浩嗣
「Geotail衛星観測に基づくコーラスエミッションの非線形成長特性の解析」
13:40–14:10 津川靖基 (東北大学)
「月周辺のwhistler-mode波動について」
14:20–14:50 遠藤研 (東北大学)、小野高幸、熊本篤志、佐藤由佳、加藤雄人、寺田直樹
「S-520-26号機ロケット実験によるNEI・PWM観測の初期解析結果」
14:50–15:20 石坂圭吾 (富山県立大学)、深澤達也、岡田敏美、芦原佑樹、阿部琢美
「S-310-40号機による電離圏中の長波・中波帯電波観測」
15:20–15:50 高橋健 (金沢大学)、尾崎光紀、八木谷聡
「容量性結合型複共振サーチコイルの開発」
15:50–16:00 閉会

 

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