Research Institute for Sustainable Humanosphere

第169回生存圏シンポジウム
SGEPSS波動分科会 「宇宙プラズマと航空宇宙工学との接点」

開催日時 2011/03/09(水) - 2011/03/10(木)
開催場所 京都大学生存圏研究所 木質ホール3階
主催者 九州大学大学院総合理工学研究院 羽田亨
申請代表者 羽田亨 (九州大学大学院総合理工学研究院)
所内担当者 大村善治 (京都大学生存圏研究所生存科学計算機実験分野)
関連ミッション ミッション 3 (宇宙環境・利用)
関連分野 プラズマ波動、超高層物理学、惑星科学、太陽圏科学、天文学、計算機シミュレーション、強光度レーザー実験。

 

目的と具体的な内容

本シンポジウムは、太陽地球系科学分野における電磁波伝播・プラズマ波動・大気中の波動など、生存圏中の波動現象について議論および研究連絡を行うことを目的として、2001(平成13)年から継続的に開催されてきた。地球電磁気・地球惑星圏(SGEPSS)学会の分科会という側面もあるが、むしろ大気、海洋、電波工学、天文など、広く生存圏に関連した諸分野からの招待講演を積極的にプログラムに取り入れ、分野間交流を促進している。また全ての講演を比較的長時間(必ず 30 分以上)で行い、深く活発な議論をすることも特徴である。

今回のシンポジウムでは、多くの太陽地球系科学関連研究者にとっては比較的なじみの薄い航空宇宙工学に関わる諸問題について、数名の招待講演者に基礎から最新の成果までをゆっくりと時間をかけて紹介していただき、それをもとに議論をすることを目的として開催された。宇宙機-プラズマ相互作用、次世代科学衛星のためのプラズマ・電磁場計測、はやぶさで脚光をあびた電気推進技術など、プラズマが深く関わるいくつかの分野では、最近は SGEPSS 学会でもかなりの講演が見られ、また研究者間の相互交流もすすんでいるようである。このような状況の中で、航空宇宙工学と太陽地球系科学、特に宇宙プラズマの接点の部分について、具体的なそれぞれのトピックスに対していま何が問題になっているのか、我々がどのような貢献ができるのか、深く考える機会となった。さらに、今回のような理学と工学の相互理解を促進する試みを、今後も継続して行くことを確認した。

生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献

宇宙圏は生活圏、森林圏、大気圏とならんで生存圏の基本的な要素の一つである。最近は国際宇宙ステーションの建設と利用、科学衛星による宇宙探査、宇宙太陽発電、宇宙天気と宇宙天気予報等、さまざまな領域で宇宙が身近に感じられることが多くなってきた。これらの多くのトピックスに共通する重要な鍵は宇宙プラズマの本質的理解にあるが、これを波動を含む多角的観点から考察し知識を蓄積することには非常に大きな意義がある。

本シンポジウムでは、宇宙機-プラズマ相互作用、次世代科学衛星のためのプラズマ・電磁波計測、電気推進機関などの諸問題について、宇宙プラズマを共通言語として議論を深め、生存圏の維持・発展のために不可欠な宇宙開発および宇宙利用を掘り下げて考える機会となった。特に今回は、生存圏研究所を会場としてシンポジウムを行ったため、航空宇宙工学の研究者と生存圏関連研究者との交流も促進された。

プログラム

3月9日 (水)

13:00–13:15 趣旨説明 (主催者)
13:15–15:00 招待講演 1
臼井英之 (神戸大)
宇宙機-プラズマ相互作用解析へのプラズマ粒子シミュレーション利用
15:15–17:00 招待講演 2
鷹尾祥典 (京大工)
マイクロ波と高周波を用いたマイクロプラズマ推進

 

3月10日 (木)

9:00–  9:30 羽田亨 (九大総理工)
無電極プラズマ加速のモデリング
9:30–10:00 大塚史子 (九大総理工)
ポンデロモーティブ力による粒子加速: 次世代無電極推進機関の開発に向けて
10:10–11:40 招待講演 3
小嶋浩嗣 (京大生存圏)
宇宙空間におけるプラズマ波動観測技術
11:40–12:00 クロージング (主催者)

 

一つ前のページへもどる