Research Institute for Sustainable Humanosphere

第149回生存圏シンポジウム
CAWSES-IIキックオフシンポジウム

開催日時 2010/06/16(水) 8:45–21:00 - 2010/06/17(木) 8:45–17:00
開催場所 京都大学 おうばくプラザ
主催者 SCOSTEP (太陽地球系物理学・科学委員会)
申請代表者 荻野瀧樹 (名古屋大学太陽地球環境研究所・教授)
所内担当者 津田敏隆 (京都大学生存圏研究所大気圏精測診断分野)
関連ミッション ミッション 1 (環境計測・地球再生)
ミッション 2 (太陽エネルギー変換・利用)
ミッション 3 (宇宙環境・利用)
ミッション 4 (循環型資源・材料開発)
関連分野 太陽地球系科学、太陽物理学、地球環境学、超高層物理学、気象学。

目的と具体的な内容

SCOSTEP (太陽地球系物理学・科学委員会)が推進する CAWSES-II (Climate And Weather of the Sun-Earth System – II) Towards Solar Maximum (ホームページ: http://www.cawses.org/wiki/index.php/Main_Page)は、CAWSES に続く太陽地球系科学に関する国際協同研究プログラムで、2009–2013 年に実施されています。これに伴い、日本学術会議・地球惑星科学委員会・国際対応分科会・SCOSTEP 小委員会においては、CAWSES-II の推進のために、CAWSES-II に関する国内委員及びメンバーを 2009(平成21)年度後期に決定して、対応した活動を開始したところです(http://www.stelab.nagoya-u.ac.jp/cawses2/index.html)。

本研究集会では、国内の CAWSES-II 関連の研究者が一同に介し、太陽活動極大期に向けての太陽地球系の気候と天気に関するこれまでの成果や今後の計画を話しあい、CAWSES-II の推進に貢献することを目的とします。この CAWSES-II 宇宙天気・宇宙気候の国際協同研究は、インドネシアの樹木年輪、およびジャワ島の鍾乳石を使った長期の気候変動や太陽活動の変化の解析も重要な研究課題として含んでいて、さらに、「環境計測・地球再生」、「宇宙環境・利用」といった生存圏ミッションにも深く関係しています。さらに、CAWSES-II は以下のように 4 つのタスクグループと発展途上国支援、E サイエンスと情報連携に分かれています。本研究集会ではそれぞれの国内委員の主導によって各セッションを構成し、招待講演と通常講演(オーラル又はポスター)により、その内容を議論します。

生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献

本研究集会により、4 つのタスクグループ(TG1. 太陽活動の気候変動への影響、TG2. 気候変動に対するジオスペースの応答、TG3. 太陽の短期変化のジオスペース環境への影響、TG4. 下層大気入力に対するジオスペースの応答)内で議論して、それぞれのプロジェクト推進者に関連する研究計画を具体的に発表してもらい、タスクグループ間および全国からの参加研究者間で情報交換を活発に行うことができました。これらにより、国際 CAWSES-II プログラムに対する日本の研究者コミュニティの貢献を明らかにしていくことができると期待されます。

また、京都大学生存圏研究所からもプログラムにあるように、津田敏隆、塩谷雅人、山本衛、Huixin Liu、林寛夫、N. V. Pao、新堀淳樹各氏の発表があり、CAWSES-II 国際協同研究(2009–2013)における生存圏研究所主導の関係した研究計画の現状を説明された。前述の 4 つの Task Group と 2 つの基盤グループで推進する CAWSES-II 国際協同研究は、生存圏研究所の 4 つのミッション(1. 環境計測・地球再生、2. 太陽エネルギー変換・利用、3. 宇宙環境・利用、4. 循環型資源・材料開発)および京都大学理学研究科・花山天文台・飛騨天文台などで推進される研究とも密接に関連しており、特に生存圏研究所のプロジェクトリーダーと共同研究者が発表された CAWSES-II 推進計画は生存圏科学の発展と関連コミュニティの形成へ直接に貢献するものと期待されます。

プログラム

6月16日

08:45 受付開始
09:30 荻野龍樹 (名大STE研)
はじめに
09:40 廣岡俊彦 (九大理)
CAWSES-II TG1の研究課題について
09:50 Jae N. Lee (JPL/CalTec)
Dong L. Wu、Drew T. Shindel、Sultan Hameed
Solar signals in Earth’s climate: How much and When?
10:08 草野完也 (名大STE研)
大淵済、河野明男、島伸一郎、河村洋史
雲微物理と宇宙気候:階層的モデリング研究の取組について
10:26 渡邉真吾 (JAMSTEC)
MICRO-ESMの太陽11年周期変動シグナルについて
10:44 休憩
11:04 黒田友二 (気象研究所)
山崎孝治
太陽活動と赤道QBOの南半球環状モード変調にあたえる影響
11:22 青野靖之 (大阪府大)
史料中の植物季節データによる京都の気温復元推移と太陽活動
11:40 宮原ひろ子 (東大 宇宙線研)
横山祐典、山口保彦、中塚武
太陽活動と宇宙線変動が気候変動に果たす役割を探る
11:58 昼休み
13:00 柴田一成、荻野龍樹、平原聖文、星野真弘、大村善治
CAWSES-II TG3の研究課題について
13:10 柴田一成 (京大理)
宇宙天気研究の現状と今後の方向
13:28 大村善治 (京大RISH)
ホイッスラーモードコーラス放射による放射線帯電子加速
13:46 勝川行雄 (国立天文台)
スペースからの高解像度太陽観測
14:04 清水敏文 (ISAS/JAXA)
SOLAR-Bプロジェクトチーム
太陽極大期に向けた「ひので」衛星観測とCAWSES-II研究への寄与
14:22 磯部洋明 (京大宇宙総合)
太陽活動現象の数値モデリング
14:40 浅井歩 (京大宇宙総合)
太陽活動現象の地上観測と宇宙天気研究
14:58 休憩
15:12 片岡龍峰 (東工大)
太陽から地球までの高エネルギープラズマ生成
15:30 品川裕之 (NICT)
陣英克、三好勉信、藤原均、藤田茂、田中高史、寺田香織、寺田直樹
大気圏-電離圏-磁気圏結合モデルの開発とCAWSES-IIへの貢献
15:48 湯元清文 (九大SERC)
MAGDAS/CPMNグループ
MAGDASによるSqの経年変化について
16:06 長妻努 (NICT)
久保田実、國武学、津川卓也、久保勇樹、石橋弘光、加藤久雄、陣英克、坂口歌織、亘慎一、村田 健史
NICTにおける宇宙天気観測
16:24 三好由純 (名大STE研)
片岡龍峰
太陽風による放射線帯変動と粒子加速
16:42 関華奈子 (名大STE研)
菊池崇、草野完也、増田智、海老原祐輔、梅田隆行、塩川和夫、野澤悟徳、荻野竜樹、西谷望、松原豊、GEMSISプロジェクトチーム
第2期実証型ジオスペース環境モデリングプロジェクト(GEMSIS Phase2)宇宙嵐に伴う多圏間相互作用と粒子加速の解明に向けて
17:00 ポスターセッション
19:00 懇親会:おうばくプラザ2階 レストランきはだ 会費:4000円
http://www.madoi-co.com/food/kihada/index.html
21:00 終了

 

6月17日

08:45 受付開始
09:00 湯元清文 (九大SERC)
CAWSES-IIのCapacity Buildingについて
09:10 津田敏隆 (京大RISH)
JSPS Asia-Africa Science Platform program for a coordinated radar observation network in Asia
09:28 水野亮 (名大STE研)
長濱智生、前澤裕之、中根英昭、福井康雄、中村卓司
南米を含む南半球でのミリ波大気観測について
09:46 上野悟 (京大理)
柴田、木村、森田、一本、北井、永田、仲谷、巻田、星野、西野、加藤、田中、N. J. Schuch
日本の南米における Capacity Building 活動紹介 —Geomagnetic Hole の超高層大気観測プロジェクトとCHAINプロジェクト—
10:04 休憩
10:24 津田敏隆、石井守CAWSES-II TG2の研究課題について
10:34 塩谷雅人 (京大RISH)
SMILESミッションチーム
超伝導サブミリ波リム放射サウンダ(SMILES)による中層大気微量成分観測
10:52 元場哲郎 (極地研)
細川敬祐、佐藤夏雄、門倉昭、G. Bjornsson
南極・昭和基地における電離圏長期変動, Varying IMF By effects on interhemispheric conjugate auroral features during weak substorm
11:10 小寺邦彦 (名大STE研)
江口菜穂
2009年1月の熱帯対流圏・成層圏循環の突然の変化
11:28 水野亮 (名大STE研)
中間圏大気組成
11:46 津田敏隆 (京大RISH)
Long-term variations of the equatorial atmosphere dynamics observed with ground-based radars and GPS radio occultation
12:04 石井守 (NICT)
元場哲郎・陣英克・藤原均・三好勉信・品川裕之
MTI領域における長期変動成分の検討
12:22 昼休み
13:20 塩川和夫、山本衛CAWSES-II TG4の研究課題について
13:30 佐藤薫 (東大理)
堤雅基、佐藤亨、中村卓司、齊藤昭則、冨川喜
PANSYのCAWSES-IIへの寄与
13:48 野澤悟徳 (名大STE研)
小川泰信、大山伸一郎、宮岡宏、川原琢也、津田卓雄
EISCATレーダーを中心に用いた北欧における極域下部熱圏・中間圏の研究
14:06 山本衛 (京大RISH)
大塚雄一、長妻努、津川卓也
赤道大気レーダーを中心とするアジア域の電離圏研究
14:24 栗原純一 (北大理)
小川泰信、大山伸一郎、野澤悟徳、堤雅基、Chris Hall、冨川喜弘、藤井良一
成層圏突然昇温に対する中間圏・熱圏・電離圏の応答
14:42 Huixin Liu (京大RISH)
Mamoru Yamamoto
The thermosphere wave-4 structure — implication on vertical coupling
15:00 陣英克 (NICT)
三好勉信、藤原均、品川裕之、寺田香織、石井守、大塚雄一、斎藤昭則
地球大気上下結合による電離圏・熱圏の経度構造
15:18 藤原均 (東北大理)
三好勉信、陣英克、品川裕之、寺田香織、藤田茂
CAWSES-IIにおける熱圏・電離圏シミュレーション研究
15:36 休憩
15:56 篠原育、家森俊彦CAWSES-IIのE-Science, Virtual Instituteについて
16:06 林寛生 (京大RISH)
小山幸伸、堀智昭、田中良昌、鍵谷将人、阿部修司、河野貴久、吉田大紀、上野悟、金田直樹、新堀淳樹
Inter-university Upper atmosphere Global Observation NETwork (IUGONET)
16:24 堀智昭 (名大STE研)
IUGONETのメタデータDB・統合解析ツールが開くサイエンスについて
16:42 村田健史 (NICT)
亘慎一、加藤久雄、宇宙環境計測グループ
NICTクラウドコンピューティングによる宇宙天気研究
17:00 終了

(*)各セッションの司会 (Chair) は、各タスクグループの国内委員が行う。

 

ポスター

    1. 高橋幸弘 (北大)
      Mitsureru Sato, Hiroko Miyahara,
      27-day variation of OLR and lightning activity and their dependence on 11-year solar variation
    2. 柴田清孝 (気象研)
      出牛真
      化学-気候モデルを使った太陽変動の地球大気への影響評価について
    3. N. V. Rao (京大RISH)
      Tsuda、S. Gurubaran、Y. Miyoshi、 H. Fujiwara
      Occurrence and variability of ter-diurnal tide over and around equator and its comparison with Kyushu-GCM

  1. 小川泰信 (極地研)
    野澤悟徳、藤原均、宮岡宏、元場哲郎、藤井
    EISCATレーダーを用いた極域電離圏の太陽活動度依存性の研究
  2. 小野高幸 (東北大学)
    三好由純、高島健、平原聖文、浅村和史
    ジオスペース探査計画 ERGプロジェクト
  3. 塩田大幸 (理化学研究所)
    草野完也、井上諭、西田圭佑
    コロナ磁場・太陽風・CMEモデリング
  4. 新堀淳樹 (京大RISH)
    辻裕司、菊池崇、荒木徹、魚住禎司、長妻努、湯元清文
    中緯度から赤道域における磁気急始 (SC) の磁場振幅の日変化の季節依存性
  5. 田口聡 (電気通信大学)
    中島智、森井康友
    太陽活動極大期にみられる高緯度電離圏ポテンシャル とオーロラオーバル分布:経験モデルの構築
  6. 冨田昴 (京大理)
    能勢正仁、家森俊彦、藤浩明、竹田雅彦、国武学、長妻努
    AE指数に寄与する磁場擾乱のMLT・地磁気緯度依存性とAE指数改良の可能性
  7. 永野達也 (茨城大理工)
    野澤恵、 玉置晋
    太陽地球環境における静止軌道衛星の障害について
  8. 西谷望 (名大STE研)
    北海道-陸別HFレーダーグループ
    SuperDARN北海道-陸別HFレーダーによる電離圏プラズマ・超高層大気変動プロセスの研究
  9. 西塚直人 (ISAS/JAXA)
    非定常リコネクションと太陽大気における粒子加速モデリング
  10. 能勢正仁 (京大理)
    Geotail observations of plasma sheet ion composition over 17 years
  11. 花岡庸一郎 (国立天文台)
    国立天文台太陽観測所におけるシノプティック太陽観測
  12. 深沢圭一郎 (九州大学)
    青山智春、荻野瀧樹、湯元清文
    Response of the Reconnection Electric Field and Polar Cap Potential to the IMF and Velocity of Solar Wind
  13. 増田智 (名大STE研)
    柴崎清登 、下条圭美、浅井歩、一本潔、横山央明
    野辺山電波ヘリオグラフ科学運用延長期間中における研究計画
  14. 山岸久雄 (極地研)
    佐藤夏雄、宮岡宏、門倉昭、行松彰、岡田雅樹、小川泰信、田中良昌、元場哲郎、高崎聡子、田口真、海老原祐輔、佐藤光輝、田口聡、細川敬祐、藤田茂
    太陽活動極大期における太陽風エネルギーの磁気圏流入と電離圏応答の南北共役性の研究
  15. 行松彰 (極地研)
    細川敬祐、元場哲郎、佐藤夏雄、Mark Lester
    SuperDARNレーダーによる新しい二次元高時間分解能電離圏・熱圏観測と光学同時観測によるCAWSES-IIへの貢献
  16. 家森俊彦 (京大理)
    平健登、松村充
    下層大気起源の電離層電磁場擾乱
  17. 江尻省 (極地研)
    中村卓司、川原琢也
    Seasonal variation of nocturnal temperature and sodium density in the mesopause region observed by a resonance scatter lidar
  18. 大山伸一郎 (名大STE研)
    野澤悟徳、藤井良一、塩川和夫、大塚雄一、津田卓雄
    スカンジナビア半島北部における太陽地球環境研究所の光学拠点観測 ~CAWSES-IIにおけるジオスペース研究への役割~
  19. 齋藤昭則 (京大理)
    山崎敦、 阿部琢美、鈴木睦、 坂野井健、藤原均、吉川一朗、大塚雄一、田口真、山本衛、中村卓司、江尻省、菊池雅行、河野英昭、石井守、久保田実、星野尾一明、坂野井和代
    ISS-IMAPミッションによる超高層大気と下層大気の結合過程の解明
  20. 鈴木臣 (極地研)
    中村卓司、江尻省、堤雅基、塩川和夫、川原琢也
    Simultaneous airglow, lidar, and radar measurements of mesospheric gravity waves over Japan
  21. 津田卓雄 (名大STE研)
    野澤悟徳、川原琢也、川端哲也、大山伸一郎、藤井良一、小川泰信、斎藤徳人、和田智之、Brekke Asgeir、Hall Chris M.
    ノルウェー,トロムソにおけるナトリウムライダー観測計画 ~埼玉県和光市で実施したテスト観測の初期結果報告~
  22. 冨川喜弘 (極地研)
    成層圏突然昇温時の東風持続性
  23. 中村卓司 (極地研)
    佐藤薫、堤雅基、山内恭、重点研究観測サブテーマメンバー
    南極地域観測第Ⅷ期重点研究観測による南極域中層・超高層大気の観測研究
  24. 松村充 (京大理)
    品川裕之、家森俊彦
    2次元非静力学モデルを用いた重力音波共鳴現象に関する数値実験
  25. 宮岡宏 (極地研)
    小川泰信、堤雅基、門倉昭、中村卓司、野澤悟徳、大山伸一郎、藤井良一、ほかプロジェクト研究グループ
    EISCATレーダーならびに地上拠点観測に基づく北極圏超高層・中層大気の国際共同研究
  26. 小山幸伸 (京大理)
    田中良昌、河野貴久、林寛生、堀智昭、鍵谷
    IUGONETメタデータ・データベースシステムの構築
  27. 篠原育 (ISAS/JAXA)
    松崎恵一
    ISASにおける科学衛星公開データの整備
  28. 吉田大紀 (京大理)
    齊藤昭則
    データ・ショーケース・システムDagikにおける地球科学データ可視化ファイルの共有と検索
  29. 渡邉堯 (名大STE研)
    ICSU World Data System の活動計画
  30. 元場哲郎 (極地研)
    Varying IMF By effects on interhemispheric conjugate auroral features during weak substorm

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