Research Institute for Sustainable Humanosphere

第235回定例オープンセミナー
つくば地域の放射能汚染に関する考察

開催日時 2018(平成30)年7月25日(水) 12:30–13:20
開催場所 総合研究実験1号棟5階 HW525
発表者 新田伸也 (筑波技術大学・准教授)
関連ミッション ミッション5 高品位生存圏

要旨

2011.3の福島第一原子力発電所事故以来、放射能汚染について様々な情報がマスメディア・ネット等で流れている。政府等の当初の発表は福島県の一部以外の汚染は深刻なものではない、というものであったが、栃木県、千葉県、茨城県などの一部に市町村程度の広がりをもつ「ホットスポット」と呼ばれる高レベル汚染地域が広がっていることが明らかになり、また住民やポランティア科学者による自主的な調査、文部科学省のサーベイにより、他都県でもホットスポットの存在が明らかになった。

「ホットスポット」までいたらない地域においても、雨水による濃縮を経て、驚く程高濃度に汚染された局所領域「ミニホットスポット」が多数形成されてしまっている。ミニ ホットスポットは、通常数十cm四方程度の広がりしかないために、通常行われている地上高 1m での線量率測定だけでは見落としてしまう事に注意してほしい。1 mでの線量率が低く ても、危険が無い訳ではない。そこに高濃度の放射性物質がむきだしになっていれば、体についた放射性物質を経口で取り込んだり、舞い上がった埃を呼吸で取り込む事で簡単に内部被曝してしまう。ミニホットスポットを検出し、適切な対策をとらないと、全く気が付かないうちに外部被曝・内部被曝してしまう危険がある。

しかし、見方を変えれば、自然の力で放射性物質が集められているのだから、集中して対策を取ることで効果的に地域全体の放射線の危険を減らすことができる。本講演で紹介する資料は、地域住民、自治体が自主的にミニホットスポットを検出し、対策するための参考となる情報を提供するためにまとめたものである。講演では、市販のハンディタイプ線量計と物差しだけでミニホットスポットを検出する効果的な方法と、除染方法、汚染土壌を一時的保管する方法を提案し、それらの根拠を解説する。

参考URL
http://tsukuba-invest.sakura.ne.jp/

S0235_Nitta図 1 典型的なミニホットスポット。我々の生活圏に無数のミニホットスポットが形成され、高濃度の放射性物質がむき出しになっている。

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2018年6月5日作成

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