Research Institute for Sustainable Humanosphere

第179回定例オープンセミナー資料

開催日時 2014/01/29(水)
題目 マメ科植物と根粒菌の共生関係 —共生の確立・維持に必要なものたち—
Chemical compounds and genes required for the symbiosis between legume plants and rhizobia
発表者 髙梨功次郎 (京都大学生存圏研究所・特定助教)
関連ミッション ミッション 1 (環境計測・地球再生)

要旨

ダイズに代表されるマメ科植物は世界で年間3億トン以上も生産されており、食糧や生物肥料として重要な作物である。マメ科植物はその根において窒素固定細菌(根粒菌)と共生系を確立し、高効率の窒素固定器官である根粒を形成する。そのためマメ科植物は乾燥重量当たり 40 % ものタンパク質を蓄積し、人類を支える窒素源として大きな役割を有すると共に、高山帯崩壊地など貧栄養土壌におけるパイオニア植物として土壌の栄養化を担うなど生態系においても重要な役割を有している。

この共生窒素固定系の確立に際して、マメ科植物は自身が共生する根粒菌を他種の根粒菌や病原菌と厳密に区別する機構を有しており、さらに根粒菌が感染する細胞と非感染細胞それぞれの特異的分化と数も制御している。それらの制御には、植物根からのフラボノイド分泌、根粒菌からのシグナル分子の放出、根粒組織内での窒素化合物と炭素源の交換など、様々な物質の輸送系が複雑に関わっていることが報告されている。

本セミナーでは、発表者の研究成果を中心に、これら膜輸送体を介した共生系の制御機構について紹介する。

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