Research Institute for Sustainable Humanosphere

第160回定例オープンセミナー資料

開催日時 2012/12/12(水)
題目 スペースデブリの現状と除去の必要性について
Space Debris: Current Situation and the Necessity of Active Debris Removal
発表者 河本聡美 (宇宙航空研究開発機構研究開発本部未踏技術研究センター・主任研究員)
関連ミッション ミッション 3 (宇宙環境・利用)

要旨

スペースデブリとは、地球周回軌道上に存在する使用済みロケット上段や人工衛星、その破片などの不要な人工物、すなわち宇宙のゴミのことで、近年、衝突や 爆発によりその数が急増している。2011 年現在、地上から観測、追跡されている低軌道約 10 cm 以上、静止軌道約 1 m 以上のデブリだけで 20000 個以上、1 cm 以上のデブリは 50~70 万個程度、1 mm 以上だと 1 億個以上あると言われている。デブリは低軌道では秒速 7~8 km で地球を周回しているため、宇宙機には秒速 10~15 km もの超高速で衝突することになる。そのため小さな破片でも衝突すれば宇宙機に壊滅的な影響を与える可能性があり、非常に危険である。本発表では、まずデブ リの分布等の現状や危険性、その対策等について紹介する。また、今後打ち上げを行わなかったとしても、すでに軌道上にあるデブリ同士の衝突によりデブリの 数が増加していく自己増殖が開始していると考えられており、世界でもデブリ除去について検討が開始されている。そこで、除去の必要性、除去に必要な技術、 実現のための課題等についても紹介する。

S0160_Kawamoto1
図 1 軌道上カタログ化物体*注の変化(NASA)
*注:カタログ化物体:地上から観測・追跡されている、起源が同定されている物体。運用中の宇宙機約1000個を含む。この他に起源不明物体約6000個が追跡されている。
729×518 サイズの図(S0160_Kawamoto1.png)

S0160_Kawamoto2
図 2 今後のカタログ化物体の推移予測結果(JAXA/九大)

一つ前のページへもどる