Research Institute for Sustainable Humanosphere

第80回定例オープンセミナー資料

開催日時 2008/10/01(水)
題目 メタル化ペプチドを用いる金属の精密集積制御
(Programmable Metal Unit Arrangement on Peptide to Create Combination-and Configration-Controlled Ortanometallic Materials)
発表者 高谷光 (京都大学化学研究所・准教授,JST さきがけ「構造制御と機能」研究員)
関連ミッション ミッション 4 (循環型資源・材料開発)

要旨

優れた機能を示す金属集積型分子を創出するためには、合理設計に基づく集積様式制御によって金属の相互作用や機能の連携を正しくデザインする必要がある。 我々の研究グループではアミノ酸やペプチドを利用して金属の組成・配列・空間配置を制御して集積化する新しい手法の開拓を目的とした研究を行っている(ス キーム 1)。

グルタミン酸由来のパラジウム結合型ジペプチドの有機溶媒溶液に超音波(0.45 W/cm2, 40.0 kHz)を照射すると、溶液が流動性を失い超分子ゲルを与える(図 1)。WAX, SAX(SPring-8: BL19B2, BL40B2)および AFM 測定等から、得られたゲルは β-シートを単位とする多層積層型構造を形成していることが確認され、超音波刺激による遷移金属錯体の空間制御が可能であることが明らかとなった。また、 様々な超音波照射条件下に詳細な速度論的研究を行った結果、ペプチドの超音波ゲル化は音波照射によって溶液内に発生するマイクロキャビテーションの熱およ び力学作用によってペプチドの分子内水素結合が切断され、これが分子間水素結合へと組み替えられることによって自己組織化が進行していることを明らかにし た。本講演では上記超音波ゲル化による金属集積制御、および Pd-Pt 異種金属混合型ペプチドの選択的合成と異種金属効果に基づく物性制御について報告する。

高谷光: 第80回定例オープンセミナー(2008年10月1日) スキーム 1.メタル化ペプチドを用いる金属の組成・配列・空間配置制御
スキーム 1.メタル化ペプチドを用いる金属の組成・配列・空間配置制御

 

高谷光: 第80回定例オープンセミナー(2008年10月1日) 図 1.パラジウム結合型ジペプチドの超音波ゲル化
図 1.パラジウム結合型ジペプチドの超音波ゲル化

 

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