Research Institute for Sustainable Humanosphere

Study on the substorms by virtual experiment on the basis of global MHD simulations
グローバル電磁流体シミュレーションを用いた仮想実験に基づくサブストームの研究

氏名 Yao YAO
共同研究者 海老原祐輔
採択年 2015(平成27) 年度

地球の電離圏、磁気圏、惑星間空間、太陽に至る広大な宇宙空間は宇宙圏とも呼ばれる、人間の生存圏の一番外側に位置する。この宇宙圏は静穏状態になることはなく、太陽活動によって大きな変動が起こり、例えば磁気嵐、サブストームなどと呼ばれる激しい擾乱現象が頻繁に発生し、人間の生存環境に大きな影響を与える、これは宇宙天気とも呼ばれる。激しいオーロラ活動に代表されるような大規模な電流系が発達すると地上の電力網に甚大な影響を及ぼし、放射線帯が増強すると人工衛星の機能停止や宇宙飛行士に対する放射線障害をもたらす。そして放射線帯粒子が大気へ降り込むとオゾン層を含む大気の組成が変化する。サブストームは高エネルギー粒子の注入現象やオーロラの爆発的増光など宇宙天気で激烈な現象の一つに挙げられるが、そのメカニズムは未解決である。これまでサブストーム研究は磁気リコネクションというミクロ過程に注力されてきたが、本研究では磁気圏・電離圏構造変化というマクロ過程に着目し、磁気圏・電離圏システムの観点からサブストーム・オンセット付近でおこるプラズマ及び電磁場の変動を理解しようとするものである。本研究の特色は、グローバル・シミュレーションをベースとする仮想実験システムを提案し、仮想衛星や仮想地上レーダー観測をシミュレーションボックスに配置し、シミュレーション結果と衛星の観測データとの直接比較を可能とすることである。単点また複数点の人工衛星観測では得ることが難しいグロバール的なサブストームの物理過程をより正しく理解し、サブストーム・オンセットにおけるエネルギーの急激的な解放、輸送過程の解明に繋がるものと期待される。この宇宙天気の未解決問題を解決することによって、宇宙圏におけるプラズマ環境、高エネルギー粒子の変動についてより深く、より包括的に理解し、生存圏としての宇宙圏を安心・安全に利用することに貢献したい。

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2015年4月28日掲載

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