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人の心理・生理応答による木質内装材の健康維持・増進作用評価システムの開発
—視覚と嗅覚を指標として—

更新日: 2015/04/16

氏名 木村彰孝
共同研究者 川井秀一
採択年 2011(平成23) 年度

再生産が可能であり、二酸化炭素の吸収源、かつ加工時の発生量が他の材料に比べ少ない森林資源を適切に利用することは、森林圏と大気圏の破壊・汚染を防ぐ と共に、安心・安全な生活圏を確保し、循環型社会の形成を目指す上で重要である。また、社会的ストレスの多い現代において、室内空間の居住性を向上し、中 で生活する人の健康を維持・増進を図る方法の 1 つとして、近年、木材のもつ感性的な良さが注目されている。

木質空間の居住性については、人の心理・生理応答による研究が行われているものの、その事例は少ない現状にある。加えて、それらの研究成果を新たな内装材 の開発へと繋げるためには、人の視覚・嗅覚-内装材の見た目・香り-内装への使用量・デザインを結びつけるための評価システムの開発が不可欠ではないかと 考える。

そこで、本研究では人の心理・生理応答による木質内装材の健康維持・増進作用の評価システムを提案することで、木質材料による健康に配慮した居住圏・生活 圏、如いては安全かつ安心な生存圏の創造を目指す。特に、材料の大気浄化機能、香りの鎮静作用が明らかになりつつあるスギ材を対象に、実生活での使用に近 い状態とした居室を用い、視覚・嗅覚刺激を変化させることで、各刺激および複合刺激が人の心理・生理応答に与える作用について、短期・長期的に検証する。 そして、蓄積したデータを基に、スギ材を用いた部屋の短期・長期的な健康維持・増進作用評価システムの開発を試みる。

2011m02

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