Research Institute for Sustainable Humanosphere

第17回⽣存圏研究所公開講演会をオンライン開催しました

2021年10⽉17⽇(⽇)に第17回⽣存圏研究所公開講演会をオンライン開催しました。
当研究所では、生きていく上で必須の空間を「生存圏」として捉え、私たちが「生存圏」で直面するさまざまな問題に対してに学際的・総合的に取り組んでいます。その具体的な研究内容を知ってもらうため、毎年公開講演会を開催しています。今年度は初のオンライン開催となりましたが、活発な質疑応答も行われ、136名が参加する盛会となりました。

「地球大気を電波リモートセンシングで探る」 教授 山本衛

電波とは何でしょうか?テレビや携帯電話などの通信機器は、電波を使って情報を伝えます。しかし電波の別の利用方法として、遠隔観測(リモートセンシング)があります。アンテナから放射された電波は、大気の密度や温度の変化、雨滴や雲粒などの影響をうけて、反射・散乱・屈折を受けながら飛び回ります。当研究所が全国・海外の研究者に開放しているMUレーダー(滋賀県・信楽)や赤道大気レーダー(インドネシア)は、電波の散乱を利用して大気の動きや構造を明らかにします。一方、GPSに代表される衛星測位は、大気中での電波の屈折を計測することができ、研究に応用されています。

 

「地球で一番大きな生物を支える『セルロース』について」 准教授 阿部賢太郎

私たちが生活しているこの地球は大体46億年前に誕生したと言われています。その長い歴史の中で、もっとも大きな生物は何でしょうか?ときに100 mを超えるその巨大生物の体は、幅4 nm(1 nmは1 mmの1,000,000分の1です)程度の、とても細くてとても強い繊維(せんい)によって支えられています。意外にもその繊維は、私たちの周りに豊富に存在しており、皆さんもよく食べています。そして、今、その細くて強い繊維が、さまざまな形で私たちの暮らしをも支えようとしています。

 

「植物成分を微生物に作ってもらう」助教 棟方涼介

お茶やコーヒーの覚醒成分カフェインや、バラの放つ香り成分、薬用植物が貯める薬効成分など、植物が作る化合物は私たちの生活の至る所で活躍しています。植物成分は100万種にも及ぶとされ、持続型社会を支える天然資源として活用拡大が期待されています。しかしながら、植物の有用成分の中には特定の植物種に微量にしか含まれない、また原料植物の大規模育成が困難である場合も多いなど、植物成分の大量生産に向けて植物ならではの課題が残っているのが現状です。この解決に向けて、植物成分を植物ではなく微生物に作らせるという手法が近年注目を浴びています。

 

第17回講演会要旨集はこちら

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