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海老原祐輔教授 プレスリリース「光を細かく分光したオーロラの二次元画像の取得に成功〜ハイパースペクトルカメラによる観測画像を公開〜」

当研究所海老原祐輔教授ら、核融合科学研究所「オーロラ観測プロジェクト」は、分光計測システムを用いたプラズマ観測の技術を用いて、オーロラの詳細な色を調べることができる観測システム「オーロラ観測用ハイパースペクトルカメラ」(HySCAI:Hyperspectral Camera for Auroral Imaging)をスウェーデンのキルナに2023年5月に設置し、同年9月に観測を開始しました。

この度、海老原祐輔 生存圏研究所教授、吉沼幹朗 核融合科学研究所助教、居田克巳 同特任教授はハイパースペクトルカメラの初観測に成功し、その結果を論文に発表しました。また、この論文発表に合わせて、江本雅彦 核融合科学研究所助教が、HySCAIの観測画像を同研究所のホームページで公開しました。公開されたデータは、オーロラが観測可能な期間(9月から4月)を通じて得られた全てのオーロラの詳細なスペクトル(色)の空間分布です。降り注ぐ電子により異なる彩りをもつオーロラの観測を通して、それを生み出す電子のエネルギー(速度)を推定することができ、多様なオーロラの生成機構の解明につながる重要なデータとなることが期待されます。

本研究成果は、2024年8月2日に、国際学術誌「Earth, Planets and Space」に掲載されました。

電子のエネルギーが小さく低速で飛来した場合(左)と、エネルギーが大きく高速で飛来した場合(右)のオーロラの色の違い

研究者のコメント

人工のプラズマを研究する核融合プラズマ分野と、自然のプラズマを扱う宇宙空間物理分野が連携し、2次元ハイパースペクトル観測が実現しました。オーロラの2次元画像に波長を加えた詳細な3次元情報を得ることができ、オーロラ研究の新たな展開が期待されます。(海老原祐輔)

詳しい研究内容について

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