Research Institute for Sustainable Humanosphere, Kyoto University.
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全国・国際共同利用設備: 材鑑調査室
木材多様性データベース

概要

1978 年に国際木材標本室総覧に機関略号 KYOw として正式に登録され,これを契機に材鑑調査室は 1980 年に設立されました。現在も材鑑やさく葉標本の収集をはじめ,内外の大学,研究所,諸機関との材鑑交換を積極的に行なっています。現有材鑑数は 16 766 個(178 科,1 131 属,3 617 種),永久プレパラート数は 9 563 枚です。材鑑調査室は,従来の木材物理学,木材化学,木材生物学のような木質科学の進展に寄与するだけでなく,建築史,文化史,歴史学,年代学,気候学を包含した新しい木の科学を創造するために大きな役割を担っています。

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日本の歴史と古建築部材

指定文化財建造物の修理工事の際に生じる取替え古材を文化財所有者や修理事務所の協力に基づき系統的に収集を行なっています。収集した古材は実験試料として木の文化と科学に寄与する様々な研究テーマに供しています。

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法隆寺五重塔心柱の一部 (ヒノキ,Chamaecyparis obtusa (Siebold et Zucc.) Endl.) 年輪数: 351,推定樹齢: 455 年以上,A. D. 241~591 年(弥生時代~飛鳥時代) に相当しています。


樹種同定

木材の組織構造観察にもとづく樹種同定を行なっています。また,歴史的な構造物の部材ごとの樹種や木彫像を始めとする文化財の樹種のデータベース化を推進しています。

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貴重な材鑑

材鑑調査室では,直径 180 cm の屋久杉 Cryptomeria japonica (L. f.) D. Don の円板をはじめ,伝統木工芸品や大型丸太標本といった木料にまつわる様々な標本を保管しています。

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全国共同利用研究

材鑑調査室では,木材解剖学,樹種同定,人と木とのかかわりを調べる文理融合的な研究などの全国共同利用研究を推進しています。また,樹種同定の講習会を開催しています。

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生存圏バーチャルフィールド

生存圏バーチャルフィールドは,世界の木材,歴史的木材,木製品の展示ならびに顕微鏡観察コーナ,データベース共同利用の拠点用として情報端末をそなえた会議システムです。データベースは「木質多様性データベース」のページからアクセスできます。

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