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生存圏フォーラム35回連載コラム

最近の福島出張では、もっぱら飯坂温泉駅近くにある松島屋旅舘に滞在している。出張にかこつけて温泉を楽しむのが理由ではない(勿論楽しんでいる)。ここは、東日本大震災の際の京大原子炉実験所のボランティア拠点だった場所であり、また仕事ですぐ近くの福島県農業総合センター・果樹研究所に行く用事もあるため良く利用している。私自身、初めて松島屋旅舘に泊まらせて頂いたのは2014年からなので、震災直後の一番大変な時期の旅館の様子はわからないが、とても暖かく歓迎して頂いて、家に居る気分でいつもくつろがせて頂いている。生存圏シンポも開催した事もあるし、外国人研究者を連れて一緒に泊まらせて頂いた。ただ、ずーっと泊まっていて思っていたことは、やっぱりお客さんが少なくて、いつ行っても温泉がほぼ貸し切り状態だなあという点で、少し気になっていた。ちょうど今、松島屋旅舘に滞在している。先ほど温泉に入って来たが、今日はお客さんが多いようでとても温泉が賑わっていた。人気が出て、中々泊まれなくなると悲しいけれど、もっとお客さんが来て、楽しんでくれると良いな。
(生存圏フォーラム会員 京都大学助教 上田 義勝)