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生存圏フォーラム 第6回連載コラム

米国で在外研究をしています。安価な中国製品が入ってきたことで、明らかに米国の生活は豊かになったと思います。しかし、玉石混淆の品物が入ってきているので、買い物には細心の注意が求められます。元々、添加物に抵抗感のない国民性もあって、食べ物は、選ぶものによって味が違うだけでなくあり得ない色(牛乳が紫色)がついていたりと食文化の違いを感じます。

 米国では国内産業構造が大きく変化していて、IT系、金融系が経済を牽引すると同時に、製造業が衰退し大統領も替わりました。

 アローの不可能性定理というのをご存じでしょうか?簡単に言うと、平等選挙による民主主義は絶対に実現不可能であることを数学的に証明したものです。   
 民主主義の不完全性はすでに1969年に証明されています。今の大統領で4年間世界情勢がどうなるのか、たぶん大きな変化が起きるでしょう。その中で逞しく生き残る生存力に結びつく、現実と乖離しない研究を進めたいと思います。(生存圏フォーラム会員 京都大学助教 古本 淳一)