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木質バイオマス由来抗ウイルス性化合物の探索

平成23 (2011) 年度ミッション専攻研究員
山元誠司

人類の産業活動の増大により、我々が棲息する空間(圏)には大きな変化が生じてきており、ときとして人の健康な生活の維持に悪影響を及ぼしている。地球温暖化や輸送手段の広域・高速化により、ウィルス・菌類が広汎かつ迅速に蔓延していることは大きな社会問題となっている。本研究では、再生産可能な木質・森林バイオマスの変換により人の健康維持に貢献する物質を生産することを目的とし。木竹炭を製造する際に副次的に得られ、かつ様々な成分を含有する木竹酢液の抗ウイルス活性を評価し、有効成分を探索することを目的とする。

本研究では、日本や韓国をはじめ猛威をふるっている口蹄疫ウイルスの消毒薬を未利用バイオマスから生産することを視野に入れて同科のピコルナウイルスを主に用いて木竹酢液の抗ウイルス活性を評価する。そして、木竹酢液成分の分析、ヒトやマウスの培養細胞を用いた毒性試験、抗ウイルス性試験を行い、木酢液、竹酢液の生理活性物質としての可能性を探る。これら一連の研究は、本学ウイルス研究所や秋田県立大などの他研究機関と連携して進める。

図(山元誠司 ミッション専攻研究員)