研究内容

コーヒーノキのカフェイン蓄積と分泌

 コーヒーはアカネ科のコーヒーノキという植物の種子を原料として作られ世界中で飲まれています。コーヒーノキはプリンアルカロイドであるカフェインを生産、蓄積しますが、カフェインはキサントシンから3種類のNMT(N-メチルトランスフェラーゼ)によるメチル化と脱リボース化により合成されます。カフェインはコーヒーノキ体内で虫害からの防御やプライミング(防御遺伝子の誘導)に関与する他、土壌でのアレロパシー効果を有することが知られています。私たちはシャーレの上での対峙培養実験からカフェインはTricoderma属菌の拮抗作用を向上させることを明らかにしました(論文はこちらをご覧ください)。カフェインの新たな機能として“Caffeine fostering”という仮説を立て、形質転換体を用いて根圏での植物微生物相互作用におけるカフェインの機能について研究しています。コーヒーノキのカフェインに関する研究は、根圏での生物間相互作用の他、カフェインの輸送・蓄積にも取り組んでいます。