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マイクロ波と微生物を利用した木材からのエタノール生産

平成17 (2005) 年度ミッション専攻研究員
田邊俊朗

本研究では、脱リグニン能が高い担子菌による木材腐朽処理と、木質による減衰吸収を考慮したマイクロ波照射処理を組み合わせることで、既存の手法による糖化率を凌駕するような糖収率の高い木材前処理技術を開発することを目的としている。

バイオマス変換分野と滋賀県工業技術総合センターとの共同研究により、すでに国内森林から新規の高選択的リグニン分解性白色腐朽菌を見いだしている。この新規株はこれまでにバイオパルピング菌として著名なC. subvermispora と同等以上の白色腐朽効果を示す。また、生存圏電波応用分野との共同研究により、木質の加熱に適した周波数で照射できるマイクロ波照射装置を開発中である。本装置の開発と本工法による複合前処理技術の実証プロジェクトは、NEDO 技術開発機構の平成 17 年度「バイオマスエネルギー先導技術研究開発」に係る 1 テーマとして採択された。さらに、財団法人地球環境産業技術研究機構 (RITE) との共同研究では、スギ材を白色腐朽処理後に酵素糖化した糖化液から遺伝子組換え型コリネ細菌によるエタノール生産が行えることを実証した。

田邊俊朗 2005

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