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第156回定例オープンセミナー資料

2012年10月24日

題目

顕微鏡で接合藻類アオミドロのお見合いを見る
Conjugation of Spirogyra is observed under a microscope.

発表者

池谷仁里 (兵庫県立大学大学院生命理学研究科・客員教員)

関連ミッション

  • ミッション 1 (環境計測・地球再生)

要旨

川底の石などに付着する藻類は棲息環境を選択するために、水質環境の変化や付着する基質を感知する多様な機能をもっていると考えられる。ある種の接合藻類アオミドロは仮根という付着器を形成して川底の基質に付着して棲息し、接合という有性生殖をおこなう。このアオミドロの接合は古くから知られている現象であるが、人工的に誘導することが困難であったため、接合子形成に伴う生理現象は殆ど解析されていない。しかし、演者はアオミドロの接合を実験室内で誘導することに成功した。この系を用いてアオミドロの接合における生理現象を詳細に調べてみたところ、配偶子間のペア形成には接合過程で分泌される細胞外マトリクスが関与していることが分かってきた。本セミナーでは、アオミドロの接合子形成を紹介するとともに、現在進めているアオミドロが周辺環境を感知する細胞外マトリクスの研究について概要を述べる。