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森を取り戻すために
林隆久 略歴
taka@rish.kyoto-u.ac.jp
森を取り戻すために
森を取り戻すために
森を取り戻すには経済効果が必要
東南アジアに行くと、「生産と環境や生物多様性の保全は両立できるのか?」或いは「森林・林業は持続可能か?」といった社会的な問題を考えざるを得なくなります。インドネシアでは外貨を得るために森林の乱伐が進み、早生樹マンギウムを植林した人工林を経済林と定義し、経済と森林資源の両立に努めているのが現実です。わが国をはじめとする多くの国に木材を輸出しており、持続的に木材を生産することが求められています。経済性の高い木材の生産のためにも、DNA組換え林木の実用化は極めて有力な方策です。現在ある経済林の生産性・経済性を上げることは、天然林を守り生物多様性を保全することにつながります。ただし、一斉植林や新たな技術による生態系の撹乱など、新たな環境問題を起こさないよう、国際的な協議のもとに安全性評価試験を進める必要があります。組換え林木の共同研究を国内外で進め、世界に発信できる有効な技術・政策を考動しながら植林が進められなければなりません。
林木苗は、わが国では本格的なビジネスの対象とはなっていません。国内においては、一部の特定の品種では付加価値があることから需要が強いものの、大部分は一般的な苗木が流通しています。一方、海外においてはパルプの原材料確保のための植林が盛んに行われ,最近では二酸化炭素吸収のための植林が開始されているものの、単に種子の産地だけを指定した林木苗が使われていることが多いと言えます。林木の品種改良は時間がかかるため、林木苗ビジネスの問題点ですが、遺伝子組換えを用いることでニーズに合う素早い対応が可能となります。林木苗ビジネスを展開すれば、シードやウォンツとなる技術が明確となり、樹木の改良・林業経営の活性化がもたらされます。
マンギウムの人工林
インドネシアの天然林
(道路によって仕切られている)
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