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第474回生存圏シンポジウム
第16回MUレーダー・赤道大気レーダーシンポジウム

開催日時 2022(令和4)年9月5日(月)~6日(火)
開催場所 オンライン(Zoom)
主催者 京都大学生存圏研究所
申請代表者 橋口浩之 (京都大学生存圏研究所大気圏精測診断分野)
関連ミッション ミッション1 環境診断・循環機能制御
ミッション3 宇宙生存環境
ミッション5 高品位生存圏
関連分野 地球物理・気象・気候・リモートセンシング・情報通信。

Webサイト: https://www.rish.kyoto-u.ac.jp/ear/sympo.html

概要

本研究集会では、MUレーダー・赤道大気レーダー共同利用により得られた研究成果のほか、大気レーダー・大気科学に関連する研究成果や計画について報告・議論された。20件の発表が全て口頭発表で行われ、活発な議論が展開された。プロシーディング集を編集し、ホームページで公開した。

目的と具体的な内容

MUレーダーは滋賀県甲賀市信楽町に位置する中層・超高層及び下層大気観測用VHF帯大型レーダーで、1984年の完成後すぐから全国国際共同利用に供されてきた。2003年度に「MUレーダー観測強化システム」が導入され、レーダーイメージング観測などの機能向上が図られている。MUレーダーは、アクティブ・フェーズドアレイシステムを用いた世界初の大規模大気レーダーとして、大気科学やレーダー技術の発展に貢献したことが評価され電気・電子・情報・通信分野の世界最大の学会であるIEEEより、IEEEマイルストーンに認定された。また、国内の電子情報通信学会マイルストーン、電気学会「でんきの礎」にも認定された。一方、インドネシア共和国西スマトラ州に位置する赤道大気レーダー(EAR)は、2000年度末に完成した大型大気観測用レーダーで、2005年10月からEARとその関連設備の全国国際共同利用を行っている。本研究集会では、共同利用により得られた研究成果のほか、大気レーダー・大気科学に関連する研究成果や計画について報告・議論することを目的とする。

従来MUレーダーシンポジウム、赤道大気レーダーシンポジウムとして別々に研究集会を開催してきたが、両レーダーの連携した共同利用研究を一層促進するために、2012年6月に両共同利用委員会を統合したことを受けて、2012年度よりMUレーダー・赤道大気レーダーシンポジウムとして開催している。本シンポジウムでは、20件の発表が全て口頭発表で行われ、1件当り20分の時間を取り、十分な議論を行うことができた。今回は新型コロナウィルス(COVID-19)感染拡大防止のため、オンラインで開催した。外国人による発表も3件行われた。また、発表内容を記録に残すため、プロシーディング集としてホームページに掲載した。

生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献

本シンポジウムは、生存圏研究所が掲げる5つのミッションのうち、主としてミッション1「環境診断・循環機能制御」に、一部ミッション3「宇宙生存環境」およびミッション5「高品位生存圏」に関連するものである。生存圏研究所では、生存圏科学の重要地域の一つとして低緯度赤道域に注目し、大気科学の分野において、長年に渡ってインドネシアとの研究協力を進め、赤道大気レーダーを設置しインドネシア国家研究イノベーション庁・航空宇宙研究機構(LAPAN/BRIN)との協力のもとで運営している。また、信楽MU観測所では国内の大気環境計測の重要地点として、MUレーダーを中心として様々な測器の開発、観測実験が実施されている。本シンポジウムでは、MUレーダー・赤道大気レーダーを中心として中緯度・赤道熱帯域で進行中の生存圏科学に関する研究活動の活発な議論が展開された。

プログラム

9月5日

(座長: 橋口浩之)
13:30–13:40MUレーダー・赤道大気レーダー共同利用の現状
MUレーダー/赤道大気レーダー共同利用・共同研究専門委員長 橋口浩之
13:40–14:00衛星回線における近年の降雨減衰時間率の増加について
前川泰之・柴垣佳明(大阪電通大)
14:00–14:20島根県と広島県におけるMPレーダとAMeDASとの比較
難波秀年・下舞豊志(島根大)
14:20–14:402022年7月5日に高知県で発生した線状降水帯のXバンド二重偏波レーダーRHI観測による鉛直構造解析
中陽・村田文絵・佐々浩司・藤井虎太朗(高知大)
14:40–15:00ふた山形状の雨滴粒径分布の観測事例解析
岡崎恵(京大理)・竹見哲也(京大防災研)・阿波田康裕(JAXA)・大石哲(神大都市安)
15:00–15:20層状性降水雲中の固体降水粒子観測計画
重尚一(京大理)
(座長: 西村耕司)
15:30–15:50航空交通管制用信号を用いた二次レーダーシステムによるパッシブ対流圏気象観測の精度評価
橋本大志(極地研)・森修一(JAMSTEC)・虫明一彦(いろはプロジェクト)
15:50–16:10波状雲撮影のための全天カメラ製作と初期観測
草野友輝・下舞豊志(島根大)
16:10–16:30TKE dissipation rates estimated from vertical velocity spectra measured by Doppler lidar and radar in the Convective Boundary Layer
Luce Hubert, Yabuki Masanori, Hashiguchi Hiroyuki (RISH, Kyoto Univ.)
16:30–16:50IUGONETプロジェクトの活動と最近の成果について
新堀淳樹(名大ISEE)・田中良昌(極地研)・阿部修司(九州大学i-SPES)・今城峻(京大WDC)・上野悟(京大天文台)・能勢正仁(名大ISEE)

9月6日

(座長: 横山竜宏)
10:00–10:20インドネシアにおける煙霧のライダー観測計画
柴田泰邦・阿保真(都立大)
10:20–10:40海陸風起源双方向重力波による赤道成層圏QBO頑健化: 問題点と観測的確認方法
山中大学(地球研)・荻野慎也(JAMSTEC)
10:40–11:00A review of SEALION activities
Hozumi Kornyanat, Nishioka Michi and ionospheric working group (NICT)
11:00–11:20タイ・チュンポンにおける下向きに伸びる沿磁力線不規則構造のVHFレーダー観測
大塚雄一・塩川和夫(名大ISEE)・Kornyanat Hozumi・西岡未知・津川卓也(NICT)・斎藤享(電子航法研)・Pornchai Supnithi・Punyawi Jamjareegulgarn(KMITL)・山本衛(京大RISH)
11:20–11:40赤道大気レーダーで観測された150kmエコーの太陽・地磁気活動依存性
横山竜宏・高木理絵子・山本衛(京大RISH)
(座長: 橋口浩之)
13:00–13:20S-520-32号機観測ロケットからご地上までの2周波ビーコン観測 —観測機器の開発と結果の速報—
山本衛(京大RISH)・高橋透(電子航法研)・芦原祐樹(奈良高専)
13:20–13:402022年1月15日に日本上空で観測された電離圏擾乱の特性について
斎藤享(電子航法研)
13:40–14:00外付け受信専用アンテナを用いたアダプティブクラッター抑圧システムの開発
橋口浩之・矢吹諒・木村侑希大・西村耕司(京大RISH)
14:00–14:20バイスタティックレーダーによる低高度域観測技術の開発
王元・西村耕司・橋口浩之(京大RISH)・橋本大志・堤雅基(極地研)・佐藤亨(京大)・佐藤薫(東大理)
14:20–14:40MUレーダーを用いたDDMA-MIMO観測実験 —月面エコーを用いたビーム幅の検証—
松田知也・西村耕司・橋口浩之(京大RISH)

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2022年6月9日作成,2022年9月26日更新