Research Institute for Sustainable Humanosphere

第435回生存圏シンポジウム
静電気学会東北・関西・九州支部合同研究会

Date 2020(令和2)年9月7日(月)9:00–16:40
Place 岩手大学およびオンラインによる開催
Host 京都大学生存圏研究所、静電気学会東北・関西・九州支部
Research Leader 高木浩一 (岩手大学理工学部)
Post 2020-08-06 15:20:52

概要

高電圧,プラズマを用いた産業への応用研究は世界的にみても非常に注目されており,またマイクロメートル以下の微細気泡(ナノバブル)研究についても,過去の生存圏シンポ(第325回,413回など)などで開催している様に,新しい研究テーマとなりつつある.申請者らのグループは,高電圧・プラズマ・微細気泡それぞれの基礎原理と共に,相互作用や相乗効果についての研究について幅広い議論を行うため,2020年度も生存圏シンポを継続して開催,より活発な研究集会を開催した.

目的と具体的な内容

第435回生存圏シンポジウムを2020年9月7日(月)9:00~16:40にオンライン(Zoom)にて開催し,51名の参加者,招待講演10件,研究紹介4件,フリーディスカッション,開会・閉会挨拶を得て盛会に終えることができた.COVID-19のため,オンラインに切り替え,また台風10号の接近に備えながらの開催となった.全国大会の予行演習も兼ね,全国大会の会議マニュアルに沿って実施した.

第1部招待講演では,大嶋孝之先生,カビール・ムハムドゥル先生,吉田恵一郎先生,古里友宏先生,細川茂雄先生,山里将朗先生,杤久保文嘉先生,吉木宏之先生,山本柱先生,島元世秀先生が講演され活発な質疑応答が行われた.講演題目は下記プログラムを参照されたい.

第2部研究紹介・フリーディスカッションでは,高木浩一先生より+B20生存圏シンポやタイとの国際共同研究,ナノバブルの展開など,金澤誠司先生より九州支部活動や静電気学会特集号,ラジカル計測など,大久保雅章先生より関西支部活動や超音波下の放電による水質浄化など,李攀先生より自己紹介や中国の微細気泡学会の活動,同済大学の微細気泡研究,河川水質浄化への応用などが紹介された.李攀先生は上海からの参加で,オンラインの利点を生かすことができた.フリーディスカッションでは,金澤先生よりCOVID-19社会の展望やR3 (Reliability, Robustness, and Resilience),SDGsなどの未来社会に向けたキーワード,学会活動方針などについて提起があり,大久保先生よりR3やSDGsなどのキーワードを取り入れて学会活動を進めることへの賛同や日本独自の産業面における課題の取り組み,オンライン学会を積極的に利用していくことなどの提案があった.上田や高木先生よりオンライン学会においても,少人数で話せる場があると,より魅力的な学会開催ができるとの提案があった.また,将来沖縄での支部合同研究会の開催の希望があった.最後に集合写真を撮影した.報告書の最後に添付する.

開会の挨拶において,学会の現況や支部合同研究会の目的,生存圏シンポジウムが紹介された.閉会の挨拶において,全国大会の案内やオンラインの活用について提案があった.トラブルはほとんど無かったが,気になった点は次の通りである.音声トラブル(Zoomへの再アクセスで解決),スライド表示方法(座長からの説明で解決),経過時間を知らせるベル音が聞こえない,動画の音声が聞き取りにくい,回線状態が悪いと動画の動きがなめらかでなくなる,などがあった.運営用に準備したGoogle meetは実際には利用せず,研究会のZoomを通してのやりとりとなった.時間ベル音などを個人のスマホで行うと緊急時の電話連絡が取りにくくなるため,個人所有のスマホなどの利用は避けた方が良いと感じた.講演時間の厳守が難しく,今回は各講演の5分の予備時間で遅れを吸収した.参加者の顔はできるだけ出した方が臨場感が高まると感じた.

生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献

水と大気,各種気体を用いた高電圧,プラズマ,微細気泡の研究は,生存圏においては基礎・応用として利用できる分野が数多くある.また,プラズマ・ナノバブル応用利用の対象の一つに農林水産業がある.生活圏の重要な産業の一つである農林水産業は,国家の枠を超え,人類の地球上での持続可能な自給自足を実現することに直結する.また,申請代表と生存圏所内担当者は,2020年度の生存圏シンポジウム開催によって,東北・九州・関東・関西と,ほぼ日本全国にまたがる研究者ネットワークを構築する事が出来た.

また,広報活動としては,2020年10月に京都府立鴨沂高等学校での微細気泡研究についての出前授業も予定しており,活発な情報公開も行っている.

プログラム

09:00–09:10 開会挨拶(大嶋孝之 会長,佐藤岳彦 東北支部長,大久保雅章 関西支部長,金澤誠司 九州支部長,上田義勝 生存圏シンポジウム代表)
  第1部:招待講演
  座長:佐藤岳彦(東北大学・東北支部長)
09:10–09:35 大嶋孝之(群馬大学理工学府教授,静電気学会会長)
「静電気技術の食品産業への応用」
09:40–10:05 カビール ムハムドゥル(秋田大学大学院理工学研究科・准教授)
「水平電極式動電(FEM-EK)法:新たな除染技術の試み」
10:10–10:35 吉田恵一郎(大阪工業大学工学部・准教授)
「誘電体への微粒子付着を利用した炭素粒子の静電式捕集・分解技術」
10:40–10:50 休憩
  座長:金澤誠司(大分大学・九州支部長)
10:50–11:15 古里友宏(長崎大学工学研究科・助教)
「パルスアーク放電により生成した超臨界二酸化炭素中衝撃波の伝搬特性」
11:20–11:45 細川茂雄(関西大学社会安全研究科・教授)
「溶存気体からのマイクロバブル生成法
11:50–12:15 山里将朗(琉球大学工学部・教授)
「非晶質炭素膜へのヨウ素ドーピングによる物性及び構造変化」
12:20–13:00 昼食・休憩
  座長:大久保雅章(大阪府立大学・関西支部長)
13:00–13:25 杤久保文嘉(東京都立大学システムデザイン研究科・教授,静電気学会副会長)
「直流グロー放電に誘起される液中反応のシミュレーション」
13:30–13:55 吉木宏之(鶴岡高等専門学校電気・電子コース・教授)
「細径金属パイプ電極から噴出する大気圧He マイクロプラズマの流れ解析」
14:00–14:25 山本柱(日本山村硝子株式会社・副参事,静電気学会賛助会員)
「プラズマ複合技術の排ガス処理利用とガラス溶解炉へのシステム導入」
14:30–14:55 島元世秀(日本文理大学大学院工学研究科・准教授)
「原子に対する原子量の関係及び水素様原子におけるイオン化エネルギー」
15:00–15:15 休憩
  第2部:研究紹介・フリーディスカッション
  座長:佐藤岳彦(東北大学)
15:15–15:30 生存圏シンポジウム活動・研究紹介 高木浩一(岩手大学・教授)
15:30–15:40 九州支部活動・研究紹介 金澤誠司(大分大学・教授)
15:40–15:55 関西支部活動・研究紹介 大久保雅章(大阪府立大学・教授)
15:55–16:15 研究紹介 李攀(同済大学・准教授)
16:15–16:30 フリーディスカッション(金澤先生,大久保先生,高木先生,上田先生)
16:30–16:40 閉会の挨拶(杤久保文嘉 副会長)
  第3部:岩手大学におけるローカルディスカッション
17:00–17:30 研究室見学 (岩手大学)
17:30–18:30 研究紹介(徳田陽明(滋賀大学教育学部・教授)他

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2020年08月6日作成,2020年9月25日更新

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