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第413回生存圏シンポジウム
プラズマ・ナノバブル研究会

Update: 2020/01/06

Date 2019(令和元)年11月1日(金)13:00–17:00
2019(令和元)年12月27日(金)13:00–17:00
Place 東北学院大学工学部(多賀城キャンパス)図書館視聴覚室(2019-11-01)
東京大学大学院農学生命科学研究科(弥生キャンパス)(2019-12-27)
Host 京都大学生存圏研究所・静電気学会東北支部研究会・2019年度静電気学会九州支部
Leader 高木浩一 (岩手大学理工学部)
Secretary 上田義勝 (京都大学生存圏研究所宇宙圏電磁環境探査分野)
Mission ミッション1 環境診断・循環機能制御
ミッション3 宇宙生存環境
Related fields プラズマ工学、混相流科学。

概要

高電圧、プラズマを用いた産業への応用研究は世界的にみても非常に注目されており、またマイクロメートル以下の微細気泡(ナノバブル)研究についても、過去の生存圏シンポジウム(第325回など)などで開催している様に、新しい研究テーマとなりつつある。申請者らのグループは、高電圧・プラズマ・微細気泡それぞれの基礎原理と共に、相互作用や相乗効果についての研究について幅広い議論を行うため、2019年度は新しく生存圏シンポジウムとして開催し、より活発な研究集会を開催した。

目的と具体的な内容

農林水産業への大気圧プラズマ利用は近年非常に注目されつつある研究課題であり、特にタイ王国などで技術導入が進みつつある。申請代表者は2016年度より、タイ王国と共同で国際研究集会 (International Symposium on Application of High-voltage, Plasmas & Micro/Nano (Fine) Bubbles to Agriculture and Aquaculture, ISHPMNB) を合計4回(タイ王国:3回、日本:1回)開催してきており、延べ人数で300人を超える参加者を集めてきた。2020年度においては中国での開催を予定しているが、これら国際的研究コミュニティをより発展させるべく、生存圏研究所における微細気泡研究グループと協力して、プラズマ・ナノバブル研究会開催を計画した。

今回のシンポジウムの目的としては、国際研究の発展を見据えた日本国内の研究者グループの連携強化であり、そのため静電気学会東北支部との共同開催として、東北学院大学において第1回目の生存圏シンポジウムを開催した。大気圧プラズマに関する招待講演のほか、微細気泡の基礎研究に関する招待講演を生存圏研究所から依頼し、若手大学院生も含めた活発な議論を行うことができた。また、第413回生存圏シンポジウムとしての別日程開催として、東京大学・東京工業大学の研究者グループ、静電気学会九州支部とも連携して、2019年12月27日に同日開催を行った。東京での開催では、モンゴルからの研究者参加のほか、プラズマとナノバブル研究分野の融合を見据えた研究の進化について濃密な議論を行った。九州・大分での同時開催シンポジウムでは、申請代表者が研究の現状を紹介しながら、九州の各大学の研究者の研究状況の情報交換を行いつつ、新しい分野確立のための議論を同時並行で行うことができた。

生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献

水と大気、各種気体を用いた高電圧、プラズマ、微細気泡の研究は、生存圏においては基礎・応用として利用できる分野が数多くある。また、プラズマ・ナノバブル応用利用の対象の一つに農林水産業がある。生活圏の重要な産業の一つである農林水産業は、国家の枠を超え、人類の地球上での持続可能な自給自足を実現することに直結する。また、申請代表と生存圏所内担当者は、2019年度の生存圏シンポジウム開催によって、東北・九州・関東・関西と、ほぼ日本全国にまたがる研究者ネットワークを構築する事が出来た。

2019年12月27日の開催においては、東京での開催では特に若手研究者が主体となって集まることで、2020年度の予算申請(学術変革領域研究)への申請の可能性についても議論を行っている。その中で、積極的に申請を行うための準備を開始し、2020年3月締め切りに向けた書類作成も開始した。

国際シンポジウムとしては、直接の海外研究者の参加は少なかったが、事前のメールでのディスカッションにおいては、タイ王国やオーストラリアの研究者とのディスカッションのほか、中国・同済大学の研究者との議論も行っており、その研究紹介も同時に行っている。また、同じく国際共同研究に向けた予算申請の議題も紹介しながら、積極的に研究を進めていく方向になりつつある。

また、広報活動としては、2020年1月に京都府立桂高等学校での微細気泡研究についての出前授業も予定しており、活発な情報公開も行っている。

プログラム

2019(令和元)年11月1日(金)

13:00–13:05 開会あいさつ
13:05–13:45 招待講演「帯電特性からみたナノバブル安定性に関する考察」
上田義勝(京都大学生存圏研究所助教)
13:45–14:25 招待講演 「非接触型表面抵抗率・体積抵抗率測定法の開発と応用」
杉本俊之(山形大学大学院理工学研究科准教授)
14:25–14:40 休憩
14:40–15:00 一般講演「広帯域菱形折返しアンテナの設計・開発」
小林亨(東北学院大学大学院学生)
15:00–15:20 一般講演「球電極ESDに伴う近傍過渡磁界の測定と磁界ピーク値の距離特性に関する考察」
加藤健人(東北学院大学大学院学生)
15:20–15:40 一般講演「液面上パルス放電の進展観測とヒドロキシラジカルの生成効率の評価」
高橋克幸(岩手大学理工学部准教授)
15:40–16:55 フリーディスカッション
16:55–17:00 閉会あいさつ
17:30 意見交換会

2019(令和元)年12月27日(金)

13:00–13:05 Opening (Yoshikatsu Ueda)
開会あいさつ(上田義勝)
13:00–13:40 パルスパワーを用いた液面放電による化学的活性種の生成とその利用
岩手大学 高橋克幸
“Observation of Pulse Discharge on Liquid Surface and Evaluation of Hydroxy Radical Generation Efficiency”
Katsuyuki Takahashi (Iwate University)
13:40–14:20 電気流体力学効果による活性種の液相への吸収促進
東京工業大学 竹内希
Nozomi Takeuchi (Tokyo Institute of Technology)
14:20–14:40 休憩
14:40–16:00 研究状況の紹介とフリーディスカッション
滋賀大学 徳田陽明
東京大学 二瓶直登、濱本昌一郎
16:00–16:50 融合研究と研究推進に向けた討論会(別会場との同時討論会)
進行役
岩手大学 高木浩一
福岡大学 重松幹二
九州大学 中野道彦
同時開催の開催会場:JRおおいたシティ会議室(JR大分駅直結)
http://www.jroitacity.jp/amu/commuspace/rental/
19:00 情報交換会(引き続きオンラインディスカッション予定)
Symposium-0413a Symposium-0413b

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2019年10月2日作成,2020年1月6日更新

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