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第395回生存圏シンポジウム
ナノセルロースシンポジウム2019
軽くて強いナノ材料 シューズから自動車へ

Update: 2019/03/26

Date 2019(平成31)年3月4日(月)12:30–18:00
Place 京都テルサ(京都市南区東九条下殿田町70番地 京都府民総合交流プラザ内)
Host 京都大学生存圏研究所
Leader 矢野浩之 (京都大学生存圏研究所生物機能材料分野)
Mission ミッション4 循環材料・環境共生システム
Related fields 製紙、化学、高分子、木材・木質材料、成形加工、食品、繊維、エレクトロ日クス、自動車、家電、住宅、流通に関わる分野。

概要

地球環境の保護がますます重要視される中、カーボンニュートラルなエコ素材として注目されるCNF材料について、最新の研究発表、企業間の共同開発で実用化に至った製品を紹介するトークセッション、及び36機関によるブース展示・ポスター展示を行った。

目的と具体的な内容

インクや紙オムツなど一部の日用品ではすでに実用化され、CNFの優れた特性を活かした製品の開発が加速している。今回のシンポジウムでは、「軽くて強いナノ材料 -シューズから自動車へ -」をテーマに本命として期待される工業素材として事業化に向けたCNF研究開発の現状と課題、最新の取組に焦点をあてて議論が行われた。
①企業間の共同研究で2018年6月に世界で初めてCNFを利用して商品化、発売されたランニングシューズ「GEL-KAYANO 25」の提案から商品化までを行った各社担当者によるトークセッション。
②NEDOプロジェクトからはCNF強化樹脂の最新の研究開発動向を発表。
③NCVプロジェクトは、2019年度中の完成を予定しているCNFで自動車の外板や骨格部材を実装した世界初のコンセプトカーの開発について最新状況を紹介。
④2017年度に発足した「新素材-CNFナショナルプラットフォーム事業」ではマッチング支援による新たな研究開発と技術移転を紹介。
また同時に、今回も36機関(企業/23、公設試/6、国研/2、その他/5)によるブース展示とポスター展示を行い、ビジネスマッチングの拡大を図った。

生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献

セルロースナノファイバーの製造や利用に関わる最新の技術、事業化に向けた取り組み、政府の関連施策に興味を持つ幅広い分野から666名の参加者があった。その内の約7割は化学産業、電気・精密・機械産業、製紙産業、繊維産業、自動車産業、家電産業、住宅産業、等々、産業界からの参加であった。セルロースナノファイバーが次世代のバイオマス素材として、様々な分野から注目されていることがわかる。本研究集会は2004(平成16)年から毎年開催しており、ここ数年は600名を超える参加者があり、生存圏主催の行事として定着している。本研究集会は生存圏フラッグシップ共同研究の推進、さらにはバイオナノマテリアル関連のコミュニティ形成・発展に大きく貢献している。

プログラム

11:00–12:10 ブース出展及びポスター展示(会場:西館2階テルサホールロビー、東館2階セミナー室)
(11:00–12:10、14:55–16:15)
11:30–12:30 シンポジウム受付(受付:テルサホールロビー)
12:30–12:35 開会挨拶
12:35–13:45 シューズソールへのCNF利用を語る

  1. エコテクノロジーで未来を創る ~セルロースに導かれて~
    星光PMC(株)代表取締役社長 滝沢智氏
  2. スペシャルトークセッション
    「世界初! セルロースナノファイバー採用シューズの秘話」
    (株)アシックス スポーツ工学研究所 立石純一郎氏
    星光PMC(株) CNF事業推進部 黒木大輔氏
13:45–14:55 NEDOリグノCNFプロジェクト

  1. プロジェクトの最新状況
    (大)京都大学生存圏研究所 矢野浩之氏
  2. 熱可塑性樹脂補強における進展
    (地独)京都市産業技術研究所 仙波健氏
  3. CNF強化熱可塑性樹脂の微細構造
    (大)京都大学生存圏研究所 佐野博成氏
14:55–16:15 休憩(ブース出展及びポスター展示)
16:15–17:00 環境省ナノセルロースビークル(NCV)プロジェクト

  1. プロジェクトの最新状況
    (大)京都大学生存圏研究所 臼杵有光氏
  2. セルロースナノファイバーの自動車用エンジン部品への応用について
    アイシン精機(株) 田中一貴氏
17:00–17:55 経済産業省「新素材-CNFナショナルプラットフォーム事業」の取り組み

  1. 事業の概要とその活動について
    (地独)京都市産業技術研究所 北川和男氏
  2. セルロースナノファイバーの水性塗料への応用と特性評価
    (地独)岩手県工業技術センター 樋澤健太氏
  3. セラミックス鋳込成形におけるTCNFによるスラリー分散安定性並びに脱型歩留の向上
    (地独)京都市産業技術研究所 高石大吾氏
  4. 測ることで見えてくる、セルロースナノファイバー
    (株)島津製作所 分析計測事業部 草野英昭氏
17:55–18:00 閉会挨拶

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2018年11月27日作成,2019年3月26日更新

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