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第105回定例オープンセミナー資料

2009年11月18日

題目

木部形成の遺伝子発現制御機構とその応用
Regulatory mechanism of gene expression in wood formation and its application

発表者

鈴木史朗 (京都大学生存基盤科学研究ユニット・助教)

関連ミッション

  • ミッション 1 (環境計測・地球再生)
  • ミッション 2 (太陽エネルギー変換・利用)
  • ミッション 4 (循環型資源・材料開発)

要旨

木質は、地球上で最も豊富に存在する再生可能なバイオマス資源として、また、CO2 の巨大なシンクとして、人類にとって大変重要な生存基盤である。木質は、主に樹木の(二次)木部という組織で生産され、セルロース、ヘミセルロース、リグニン、抽出成分といった様々な成分が複雑に絡み合ったマトリックス構造に由来する特有の諸性質を示す。従って、木部におけるこれらの成分の生合成の制御機構が解明されれば、木質形成の仕組みそのものを解明することにつながるだけなく、木質特有の様々な性質を遺伝的に改変するための強力な手掛かりが得られると期待される。

本セミナーでは、転写因子というタンパク質を介した遺伝子発現制御によるセルロース、ヘミセルロース、リグニン生合成の制御機構について概説する。また、木部形成の遺伝子発現制御機構の解析とその応用に関する最近の取り組みについても紹介する。

鈴木史朗: 第105回定例オープンセミナー(2009年11月18日)
図 転写因子を介した遺伝子発現制御機構