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第403回生存圏シンポジウム
第13回MUレーダー・赤道大気レーダーシンポジウム

開催日時 2019(令和元)年9月9日(月)14:00~10日(火)14:40
開催場所 京都大学宇治キャンパス 宇治総合研究実験1号棟4階遠隔会議室HW401
主催者 京都大学生存圏研究所
申請代表者 橋口浩之 (京都大学生存圏研究所大気圏精測診断分野)
関連ミッション ミッション1 環境診断・循環機能制御
ミッション3 宇宙生存環境
ミッション5 高品位生存圏
関連分野 地球物理・気象・気候・リモートセンシング・情報通信。

Webサイト: http://www.rish.kyoto-u.ac.jp/ear/sympo.html

概要

本研究集会では、MUレーダー・赤道大気レーダー共同利用により得られた研究成果のほか、大気レーダー・大気科学に関連する研究成果や計画について報告・議論された。22件の発表が全て口頭発表で行われ、活発な議論が展開された。プロシーディング集を編集し、ホームページで公開した。

目的と具体的な内容

MUレーダーは滋賀県甲賀市信楽町に位置する中層・超高層及び下層大気観測用VHF帯大型レーダーで、1984年の完成後すぐから全国国際共同利用に供されてきた。2003年度に「MUレーダー観測強化システム」が導入され、レーダーイメージング観測などの機能向上が図られている。MUレーダーは、アクティブ・フェーズドアレイシステムを用いた世界初の大規模大気レーダーとして、大気科学やレーダー技術の発展に貢献したことが評価され電気・電子・情報・通信分野の世界最大の学会であるIEEEより、IEEEマイルストーンに認定された。また、国内の電子情報通信学会マイルストーン、電気学会「でんきの礎」にも認定された。一方、インドネシア共和国西スマトラ州に位置する赤道大気レーダー(EAR)は、2000年度末に完成した大型大気観測用レーダーで、2005年10月からEARとその関連設備の全国国際共同利用を行っている。本研究集会では、共同利用により得られた研究成果のほか、大気レーダー・大気科学に関連する研究成果や計画について報告・議論することを目的とする。

従来MUレーダーシンポジウム、赤道大気レーダーシンポジウムとして別々に研究集会を開催してきたが、両レーダーの連携した共同利用研究を一層促進するために、2012年6月に両共同利用委員会を統合したことを受けて、2012年度よりMUレーダー・赤道大気レーダーシンポジウムとして開催している。本シンポジウムでは、22件の発表が全て口頭発表で行われ、1件当り20分の時間を取り、十分な議論を行うことができた。また、発表内容を記録に残すため、プロシーディング集としてホームページに掲載した。

生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献

本シンポジウムは、生存圏研究所が掲げる5つのミッションのうち、主としてミッション1「環境診断・循環機能制御」に、一部ミッション3「宇宙生存環境」およびミッション5「高品位生存圏」に関連するものである。生存圏研究所では、生存圏科学の重要地域の一つとして低緯度赤道域に注目し、大気科学の分野において、長年に渡ってインドネシアとの研究協力を進め、赤道大気レーダーを設置しインドネシア航空宇宙庁(LAPAN)との協力のもとで運営している。また、信楽MU観測所では国内の大気環境計測の重要地点として、MUレーダーを中心として様々な測器の開発、観測実験が実施されている。本シンポジウムでは、MUレーダー・赤道大気レーダーを中心として中緯度・赤道熱帯域で進行中の生存圏科学に関する研究活動の活発な議論が展開された。

プログラム

9月9日

(座長: 橋口浩之)
14:00–14:10MUレーダー・赤道大気レーダー全国国際共同利用の現状
MUレーダー/赤道大気レーダー全国国際共同利用専門委員長 山本衛
14:10–14:30航空機トランスポンダの受信信号から得られる高頻度水平風の特性評価と気象観測データとしての活用
吉原貴之・瀬之口敦・毛塚敦・齋藤享・古賀禎(ENRI)・古本淳一(メトロウェザー)
14:30–14:50大気電場計測による首都圏の雷雲活動に関する研究
浜田純一(首都大)・松本淳(首都大)・鴨川仁(静岡県立大)・高橋幸弘(北大)
14:50–15:10Spectral observation theory for atmospheric radar
西村耕司(極地研)
15:10–15:30パラメトリックスピーカーを用いた低騒音型RASS用音源の開発
橋口浩之・六車光貴(京大RISH)
15:30–15:50MUレーダー送受信モジュール制御機能の再開発
黒川浩規・山本衛・橋口浩之(京大RISH)
15:50–16:10休憩
(座長: 浜田純一)
16:10–16:30インドネシア泥炭地域レーダー観測に関する最近の話題
山中大学・川崎昌博(地球研)・松見豊(名大)・大橋勝文(鹿児島大理工)・Muhammad Arif Rahman(BMKG)・甲山治(地球研・京大東南研)・小川まり子(京大東南研)・橋口浩之(京大生存研)・森修一(JAMSTEC)
16:30–16:50EAR観測における雨滴エコーを利用した推定校正値の変動
下舞豊志・小野達也(島根大)
16:50–17:10Ku帯衛星回線の台風通過時における降雨減衰変動特性
前川泰之・佐々木駿一・柴垣佳明(大阪電通大)
17:10–17:30TBEx衛星・COSMIC-2衛星からの2周波ビーコン波による低緯度電離圏観測手法の開発
氏原伸裕・山本衛(京大RISH)
17:30–17:50新しい衛星=地上ビーコン受信機の開発・配備・テスト観測状況
山本衛(京大RISH)・Roland Tsunoda(SRI International)
18:00–19:30懇親会

9月10日

(座長: 下舞豊志)
10:00–10:20春季の東南アジア下部対流圏におけるオゾン増大: 発生メカニズムと3次元構造
荻野慎也(JAMSTEC)・宮崎和幸(JAMSTEC,NASA)・藤原正智(北大)・野津雅人(首都大)・塩谷雅人(京大)・長谷部文雄(北大)・松本淳(JAMSTEC,首都大)・Jacquelyn Witte・Anne Thompson(NASA)・Nguyen HoangAnh・Nguyen VinhThu(ベトナム気象水文局)
10:20–10:40バングラデシュレーダーで観測された降水システムと雷活動の関係
村田文絵(高知大理工)・東修平(高知大大学院)・林泰一(京大東南研)・木口雅司(東大生産研)・S. M. Quamrul Hassan・Shamsuddin Ahmed(バングラデシュ気象局)
10:40–11:00火山起源成層圏エアロゾルをトレーサとした赤道域における物質の水平並びに鉛直輸送の観測
阿保真・柴田泰邦・長澤親生(首都大)
11:00–11:20南極大型大気レーダー(PANSY)で推定された南極上空の乱流エネル ギー散逸率
高麗正史(東大院理)・佐藤薫(東大院理)・冨川喜弘・西村耕司(極地研)・佐藤亨(京大国際高等教育院)
11:20–11:40最近のIUGONETプロジェクトの活動とその成果報告
新堀淳樹(名大ISEE)・田中良昌(極地研)・梅村宜生(名大ISEE)・阿部修司(九大ICSWSE)・上野悟(京大天文台)
11:40–12:40昼食
(座長: 大塚雄一)
12:40–13:00電離圏3次元トモグラフィーの衛星測位補正への応用について
斎藤享(電子航法研)・Suzelle Meyer(電子航法研/INSA, 仏)
13:00–13:20イオノゾンデの受信アレイを用いた電離圏エコー到来方向の推定
西岡未知・前野英生・近藤巧・津川卓也(NICT)
13:20–13:40Comparison of daytime medium-scale traveling ionospheric disturbance between GPS observation
Mani Sivakandan・Yuichi Otsuka・Ghosh Priyanka・Atsuki Shinbori(ISEE, NagoyaUniv.)・Hiroyuki Shinagawa・Takuya Tsugawa・Michi Nishioka(NICT)・Yasunobu Miyoshi(Kyushu Univ.)
13:40–14:00Role of pre-reversal enhancement in the generation of equatorial plasma bubble using observation and model simulation
Ghosh Priyanka・Yuichi Otsuka・Mani Sivakandan(ISEE, NagoyaUniv.)・Takuya Tsugawa・Hozumi Kornyanat・Hiroyuki Shinagawa(NICT)
14:00–14:20衛星ビーコン観測に基づくアジア域の電離圏赤道異常の日変化・季節変化の研究
坂本悠記・山本衛(京大RISH)・穂積コンニャナット(NICT)
14:20–14:40Overview of the new VHF radar project in Chumphon, Thailand
Kornyanat Hozumi・Takuya Tsugawa・Shinichi Hama(NICT)・Punyawi Jamjareegulgarn(KMITLPCC)・Pornchai Supnithi(KMITL)・Susumu Saito(ENRI)・Yuchi Otsuka(Nagoya Univ.)

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2019年7月10日作成,2019年9月18日更新