水田における温室効果ガス動態の解明
メタンフラックス観測圃場
Introduction
水田からのメタン放出は世界全体のメタン放出の5-19%を占め(IPCC,2007)、わが国の人為起源のメタン放出の約3割を占めている。また、アジアなどでの人口増加が続くなか、水田面積が増加している(FAO, 2010)ため、水田からのメタン放出の削減が課題になっている。
これまでに、水田における有機物の管理や、水管理の改良によりメタンの削減がなされた例が報告されてきた。
本研究では、水管理の改良という技術的にも容易な手法で、どの程度のメタン削減が可能になるのかということについて、日本全国の水田において実証試験を行った。特に、日本では生育初期に水位を土壌表面より下に落とす中干が行われることが多く、本研究では、その中干の期間を慣行的に行われている栽培法より延長することによりどの程度のメタン放出削減が可能になるかということに着目した。
Objective
水管理の改良で可能なメタン放出の削減の程度を明らかにする
強度の中干によりひびの入った土壌表面
収穫期のガスサンプリング
Field observation
山形県から鹿児島県までの8県9地点
関係する論文
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Biol. Fert. Soils. 50, 879-889 (doi:10.1007/s00374-014-0909-8)
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業績