第540回生存圏シンポジウム
生存圏ミッションシンポジウム
開催日時 | 2025/03/07(金曜日) |
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開催場所 | きはだホールおよびオンライン |
申請代表者 | 五十田 博、小嶋 浩嗣(生存圏研究所) |
所内担当者 | 五十田 博、小嶋 浩嗣(生存圏研究所) |
関連ミッション |
ミッション1 環境診断・循環機能制御 ミッション4 循環材料・環境共生システム ミッション5 高品位生存圏 |
関連分野 | 森林代謝機能化学分野、バイオマス変換分野、大気圏精測診断分野、居住圏環境共生分野、生活圏木質構造科学分野、未来開拓研究センター |
概要
ミッションシンポジウムでは生存圏研究所の共同利用・共同研究拠点活動やミッション研究の成果を総括するとともに、分野横断的、俯瞰的な立場から生存圏研究所の活動について議論を進め、研究の発展・深化をはかった。
目的と具体的な内容
生存圏研究所の共同利用・共同研究拠点活動やミッション研究の成果を総括するとともに、分野横断的、俯瞰的な立場から生存圏研究所の活動について議論を進め、研究の発展・深化をはかることを目的として、ミッションシンポジウムを開催した。今年度は1.環境診断・循環機能制御 4.循環材料・環境共生システム 5.高品位生存圏の3つのミッションに焦点をあて、ミッション5は未来開拓研究センターの活動方向と併せて「生存圏科学と社会変革」、ミッション1は「電波・光を用いた大気リモートセンシング」、ミッション4は「生存圏科学における木材の長寿命化策」の3セッションで計13名の演者による講演と議論を行うとともに、24件のポスター発表を実施した。現地・オンライン合わせて109名が参加し盛会であった。
生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献
標記「生存圏科学と社会変革」、「電波・光を用いた大気リモートセンシング」、「生存圏科学における木材の長寿命化策」の3セッション、そして24件のポスターにより最新の研究成果を紹介し、これらに関する議論を進めることで、20年間にわたって研究所員が一丸となって取り組んできた生存圏科学のさらなる発展に繋がるものと期待できる。さらに、本シンポジウムで紹介された研究は、個々の演者だけでなく、個々の参加者が属する研究分野にも影響を及ぼし、新たな研究コミュニティの形成の種となったと思われる。
プログラム
会場:おうばくプラザ きはだホール・ハイブリッド形式
時間(暫定) | 演 者 | タイトル | ||
所長挨拶・研究所紹介 | 10:00-10:10 | 京都大学生存圏研究所所長 山本 衛 |
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セッション① | ミッション5・未来開拓研究センター 「生存圏科学と社会変革」 |
10:10-10:15 | 京都大学生存圏研究所 桑島修一郎・飛松裕基 |
イントロダクション |
10:15-10:40 | 京都大学生存圏研究所 三谷友彦 |
最新マイクロ波加熱プロセスが導く省エネ・脱炭素イノベーション | ||
10:40-11:05 | 京都大学生存圏研究所 仲井一志 |
木を使いながら森を再生する 〜タンザニアのミオンボ林の未来を拓くスモール林業に向けて |
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11:05-11:30 | 石川県立大学生物資源工学研究所 馬場保徳 |
平時も災害時にも資する自立運転可能なメタン発酵を用いた発電システム「エコスタンドアロン」の社会実装 | ||
11:30-11:55 | (国研)森林研究・整備機構 森林総合研究所 関西支所 向井裕美 |
森林・きのこを害虫から護るー振動防除の試みー | ||
11:55-12:00 | 総合討議 | |||
生存圏フォーラム総会 | 12:00-12:30 | 総 会 | ||
休憩 | ||||
セッション② |
ミッション1 「電波・光を用いた大気リモートセンシング」 |
13:30-13:35 | 京都大学生存圏研究所 橋口浩之 |
イントロダクション |
13:35-14:00 | 京都大学生存圏研究所 橋口浩之 |
MUレーダー40年 | ||
14:00-14:25 | 京都大学生存圏研究所 矢吹正教 |
紫外域ライダーによる気象と環境のモニタリング | ||
14:25-14:50 | 情報通信研究機構 電磁波研究所電磁波伝搬研究センター 川村誠治 |
地上デジタル放送波を用いた水蒸気量観測 | ||
14:50-14:55 | 総合討議 | |||
休憩 | ||||
セッション③ | ミッション4 「生存圏科学における木材の長寿命化策」 |
15:10-15:15 | 京都大学生存圏研究所 大村和香子 |
イントロダクション |
15:15-15:40 | 高知工科大学 環境理工学群 堀沢栄 |
基礎杭の利活用と木材腐朽 | ||
15:40-16:05 | 富山県農林水産総合技術センター木材研究所 栗崎宏 |
木材の劣化対策の温故知新 | ||
16:05-16:30 | FCBA Institut Technologique(フランス) Thomas Catterou |
Durability of Wooden Buildings and Challenges in France | ||
16:30-16:35 | 総合討議 |
共同研究ポスター発表 おうばくプラザ・ハイブリッドスペース(現地開催のみ)
共同研究ポスター発表 | 17:00- | 生存圏科学共同研究 21件 ミッション専攻研究員 3件 |
生存圏科学共同研究
1.「Elucidation of the physical and biochemical environment of methane-producing microbial communities living in tree trunks」 | Daniel EPRON (京都大学 農学研究科) |
2.「長期太陽黒点観測スケッチのデジタル画像データベースの構築」 | 浅井 歩 (京都大学 理学研究科) |
3.「ムラサキの脂質輸送装置を利用した植物細胞における代謝産物の輸送エンジニアリング」 | 市野 琢爾 (神戸薬科大学 薬学部) |
4.「ウルトラファインバブルの植物体内における挙動および機能に関する研究」 | 伊藤 彩菜 (京都大学 農学研究科) |
5.「ナノセルロースの表面グラフト重合による機能性材料開発と木材利用の推進」 | 伊福 伸介 (京都大学 生存圏研究所) |
6.「高分子構造に基づくPET加水分解酵素の作用機序解明」 | 今井 友也 (京都大学 生存圏研究所) |
7.「国内稠密GNSS受信機網データを用いた伝搬性電離圏擾乱およびその測位への影響に関する研究」 | 大塚 雄一 (名古屋大学 宇宙地球環境研究所) |
8.「持続可能な社会と租税政策」 | 河瀬 豊 (神戸学院大学 経営学部) |
9.「高沸点溶媒を用いたバイオマスリファイナリーにおけるリグニンの反応機構」 | 岸本 崇生 (京都大学 生存圏研究所) |
10.「イネ科植物に特有のリグニン部分構造獲得の起源と分子機構に関する研究」 | 木村 ゆり (山形大学 農学部) |
11.「ため池が温室効果ガス動態を通じて地域の炭素循環に果たす役割の解明」 | 坂部 綾香 (京都大学 農学研究科) |
12.「窒素欠乏ストレス下におけるニコチンの『植物?土壌フィードバック』効果の検証」 | 島﨑 智久 (北海道大学 大学院教育推進機構) |
13.「シコニン生合成のナフタレン環形成ステップにおける生合成中間体の探索」 | 庄司 翼 (富山大学 和漢医薬学総合研究所) |
14.「コケ植物ゼニゴケの生殖組織における細胞外ポリマーの生理学的意義の解明」 | 巽 奏 (京都大学 生存圏研究所) |
15.「木質材料創製のための前処理としての木材褐色腐朽の可能性」 | 田鶴 寿弥子 (京都大学 生存圏研究所) |
16.「越境大気汚染によるイオウ酸化物の飛来が森林土壌のイオウ蓄積量に与える影響の評価 ― 土壌に保持されているイオウ化合物の主形態の解明 ―」 |
谷川 東子 (名古屋大学 大学院生命農学研究科) |
17.「深共晶溶媒を用いた靭皮繊維のリグノセルロース成分分離と構造解析」 | 飛松 裕基 (京都大学 生存圏研究所) |
18.「紫外線計測データと外出記録に基づく母親の紫外線照射量と新生児の体内ビタミンD濃度との関係に関する研究」 | 中島 英彰 (国立環境研究所 地球システム領域) |
19.「タンパク質―DNAハイブリッド材料の創製」 | 中田 栄司 (京都大学 エネルギー理工学研究所) |
20.「樹木細根からの生物揮発性有機化合物放出速度の手法確立と実測」 | 牧田 直樹 (信州大学 理学部) |
21.「プラスチック類の表面改質と微生物分解との関係」 | 渡邊 崇人 (京都大学 生存圏研究所) |
ミッション専攻研究員
1.「炭素安定同位体を用いた樹木炭素蓄積量に影響する要因の解明」 | 田邊 智子 |
2.「新規なリグニン分解反応系の開発とリグニン改変植物への適用」 | 謝 冰 |
3.「薬用植物の生物活性二次代謝産物が駆動する森林圏土壌圏相互作用」 | 中村 直人 |
要旨集
ポスター
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2024年3月25日作成/2025年2月4日更新