第468回生存圏シンポジウム
ナノセルロースシンポジウム2022
「CNFとキチンNF 夢と現実、そしてこれから」
開催日時 | 2022(令和4)年3月29日(火)13:00–17:40 |
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開催場所 | 京都大学生存圏研究所木質ホール3階大会議室およびWeb配信 |
主催者 | 京都大学生存圏研究所、バイオナノマテリアル共同研究拠点(経済産業省Jイノベ拠点) |
申請代表者 | 矢野浩之 (京都大学生存圏研究所生物機能材料分野) |
関連ミッション |
ミッション4 循環材料・環境共生システム |
関連分野 | 製紙、化学、高分子、木材・木質材料、成形加工、食品、繊維、エレクトロニクス、自動車、家電、住宅、流通に関わる分野。 |
Webサイト: https://www.rish.kyoto-u.ac.jp/bionanomat/news/nanocellulose_symposium_2022/
概要
本シンポジウムでは、高性能素材としてのCNFのパフォーマンスへの理解を深めるため、TEMPO酸化CNF、機能材料用CNF、構造用CNF、キチンNFの夢(ポテンシャル)と現実(材料開発の現状)、そしてこれから(今後の方向性)について、長年にわたりそれぞれをリードしてきた研究者が講演した。また、CNFの実用化に関する最新の報告を行った。
目的と具体的な内容
ナノセルロースは、植物細胞の基本骨格物質であるセルロースナノファイバーおよび関連ナノ材料に関する総称であり、次世代のバイオ材料として幅広い産業界から関心が集まっている。
生存研では申請者を中心に生存圏フラッグシップ共同研究において世界に先駆けナノセルロースに関する大型共同研究を産官学の異分野・垂直連携で進めるとともに、2004年から毎年、本シンポジウムを通じて共同研究成果や国内外の関連動向を紹介してきた。シンポジウム参加者はここ数年は650名から750名で推移しており、生存研主催の行事として定着している。
今回の研究集会は、対面とオンラインのハイブリット形式で820名の参加者を得て開催された、TEMPO酸化CNF、機能材料用CNF、構造用CNF、キチンNFの夢(ポテンシャル)と現実(材料開発の現状)、そしてこれから(今後の方向性)について、長年にわたりそれぞれをリードしてきた研究者による講演が行われた。また、CNFの実用化に関する3件の報告があった。
生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献
生存圏研究所が設立された2004(平成16)年から17年間、毎年開催してきた本シンポジウムは、生存圏研究所を代表する研究集会となっている。本研究集会は、生存圏研究所が推進する5つのミッションの内、主としてミッション4:循環型資源・材料開発、ミッション5-2:脱化石資源社会の構築に関係する。また、バイオマス資源の高度有効利用の観点からは、ミッション2において推進されているバイオリファイナリー研究と深く関わるものである。
本研究集会が一つの契機となり、ナノセルロースに関する産官学の共同研究が関連コミュニティの拡がりによりさらに発展し、共同利用・共同研究拠点研究所として生存圏研究所が推進している生存圏科学の重要な一翼を担うことが期待される。
プログラム
13:00 | 開会挨拶 |
13:05 | 第一部 ①TEMPO酸化CNF 東京大学大学院農学生命科学研究科生物材料科学専攻 齋藤継之氏 ②機能材料用CNF 大阪大学産業科学研究所第2研究部門 能木雅也氏 |
14:25 | 休憩 |
14:35 | 質疑(第一部) |
14:55 | 第二部 ③構造用CNF 京都大学生存圏研究所 矢野浩之 ④キチンナノファイバー 鳥取大学工学研究科化学・生物応用工学専攻 伊福伸介 ⑤CNF実用化例 「CNFと水酸化カルシウムの複合体を利用した廃水処理技術の開発」 岐阜県産業技術総合センター 浅倉秀一 「CNF配合発泡剤マスターバッチと発泡成形」 永和化成工業(株) 関苑江 「発酵ナノセルロース(NFBC)の生産増強と事例紹介」 草野作工(株)松島得雄 |
17:05 | 休憩 |
17:15 | 質疑(第二部) |
17:35 | 閉会挨拶 |
17:40 | 閉会 |
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2022年1月13日作成,2022年4月14日更新