第358回生存圏シンポジウム
第8回熱帯バイオマスフラッグシップシンポジウム
The 2nd SATREPS Conference, Producing Biomass Energy and Material through Revegetation of Alang-alang (Imperata cylindrica) Fields
第3回地球規模課題セミナー
The 3rd Sustainable Development Seminar
開催日時 | 2017(平成29)年11月16日(木) 9:00~17日(金)17:00 |
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開催場所 | 京都大学生存圏研究所 木質ホール3階 |
主催者 | 主催:京都大学生存圏研究所(JICA/JST SATREPS プロジェクト「熱帯荒廃高原の植生回復を通じたバイオマスエネルギーとマテリアル生産」)、インドネシア科学院 協賛:京都大学研究連携基盤グローバル生存基盤展開ユニット |
申請代表者 | 梅澤俊明 (京都大学生存圏研究所森林代謝機能化学分野) |
関連ミッション |
ミッション1 環境診断・循環機能制御 ミッション2 太陽エネルギー変換・高度利用 ミッション3 宇宙生存環境 ミッション4 循環材料・環境共生システム ミッション5 高品位生存圏 |
関連分野 | 土壌肥料学、土壌微生物学、分子育種学、代謝工学、木質化学、材料化学。 |
概要
当研究所では、熱帯バイオマスフラッグシッププロジェクトの一環として、JST-JICA SATREPSプロジェクトをインドネシア科学院(LIPI)、かずさDNA研究所と共同で進めている。本シンポジウムでは、同プロジェクトの成果報告会を兼ね、貧栄養な荒廃草原への効率的な施肥法確立、農地転用による生物多様性への影響評価、バイオマス作物の育種、低環境不可型バイオマス製品の製造に向けた研究報告を行うとともに、今後の方針に関する討議を行った。
目的と具体的な内容
東南アジアの森林伐採跡地では、アランアラン(Imperata cylindrica)などを優占種とする貧栄養の草原が広く分布しており、それらは林地・農地としての利用が困難とされている。インドネシア科学院(LIPI)、かずさDNA研究所、京都大学の共同で取り組んでいるJST-JICA SATREPSプロジェクトでは、貧栄養な荒廃草原をバイオマス生産圃場として利用することを目的とし、効率的な施肥法確立、農地転用による生物多様性への影響評価、バイオマス作物の育種、低環境不可型バイオマス製品の製造に向けた研究を行っている。当研究会では、SATREPSプロジェクトに取り組んでいる各研究グループの研究成果と今後の研究計画を報告、またJSTの研究顧問、JICAの担当職員の方々との意見交換を目的とした。具体的には、LIPIバイオロジー研究所・かずさDNA研究所・京大農学研究科(サブプロジェクト1:効率的な施肥法確立と農地転用による生物多様性への影響評価)、LIPIバイオテクノロジー研究所・京大生存圏研究所(サブプロジェクト2:バイオマス作物の育種)、LIPIバイオマテリアル研究所・京大生存圏研究所(サブプロジェクト3:低環境不可型バイオマス製品の製造)の研究成果と今後の研究計画を報告し、質疑・応答を行った。またプロジェクトの研究に関連する内容を対象として、インドネシア側及び日本側の学生・若手研究員によるポスターセッションを行うとともに、自由な総合討論会も設けた。
生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献
生存圏研究所はイノベーションと国際化の強化を目的とした「生存圏科学の国際化とイノベーション強化」を提案しており、国際化の一環として、生存圏アジアリサーチノードを核とした生存圏科学の国際展開を計画している。また、昨年度からはJASTIP(日ASEAN科学技術イノベーション共同研究拠点-持続可能開発研究の推進)やSATREPSプロジェクト(熱帯荒廃草原の植生回復によるバイオマスエネルギーとマテリアル生産)などにも参画している。これらは、いずれも当研究所がインドネシアを中心とした海外拠点の強化を目指した動きであって、本研究会の開催はこれらのプロモーションのために重要である。また、本シンポジウムは京都大学研究連携基盤グローバル生存基盤展開ユニットの協賛としても開催しており、学内外の研究協力体制の一層の構築にむけて寄与している。この様に、本シンポジウムは、当研究所の国際研究協力体制の維持発展に資するところが大であるとともに、地球規模課題の解決(SDGs)の進展や生存圏科学科学の推進に寄与するところが大きい。
プログラム
November 16 (Thu), 2017
第3回地球規模課題セミナー
09:00–09:10 | 趣旨説明 梅澤俊明(京都大学生存圏研究所) |
講義 | |
09:10–10:00 | プロジェクト現場を通してみたインドネシア 三谷知(日本国際協力機構インドネシア ボゴール植物園内SATREPS事務所) |
10:00–10:50 | バングラデシュにおけるアメリカ農業・農村開発技術協力から学ぶこと:大学の実践教育研究の可能性 安藤和雄(京都大学東南アジア地域研究研究所 |
10:50–11:00 | 休憩 |
11:00–11:50 | 東南アジアの森林の30年:森林消失と再生 神崎護(京都大学大学院農学研究科) |
The 2nd SATREPS Conference
14:00–14:05 | Opening Prof. Umezawa, RISH Kyoto Univ. |
14:05–14:25 | Overview Toshiaki Umezawa (RISH, Kyoto Univ.), Daisuke Shibata (Kazusa DNA Res. Inst.), Kenji Umemura (RISH, Kyoto Univ.), Masaru Kobayashi (GOA, Kyoto Univ.) Producing Biomass Energy and Material through Revegetation of Alang-alang (Imperata cylindrica) Fields - Japan Side |
14:25–14:45 | Overview Didik Widyamoko, I Made Sudiana, Dini Hari Dyah Kusumarini, Puspita Lisdiyanthi, I Nyoman Sumerta, Siti Melia, Adelia Putri, Ruby Setyawan, Reni Lestari, Arwan Sugiharto, Maman Rahmansyah, Atit Kanti, Sri Widawati, Suliasih, Didi Usmadi, Mahatma Gandhi (LIPI), Masaru Kobayashi (GOA, Kyoto Univ.), Shigeru Hanano, Daisuke Shibata (Kazusa DNA Res. Inst.). Producing Biomass Energy and Material through Revegetation of Alang-alang (Imperata cylindrica) Fields |
14:45–15:25 | Special lecture on LCA Edi Iswanto Wiloso (LIPI) Life Cycle Assessment of Bio-Based Products from The Revegetation of Alang-Alang Fields |
15:25–15:40 | Tea break |
15:40–16:20 | Minami Matsui, Yuko Makita, Mika Kawashima, Tomoko Kuriyama (RIKEN) Transcriptome Analysis of Sorghum bicolor During Seed Maturation and Establishment of Sorghum Transformation Procedure. |
16:20–16:40 | Tomoko Taira (JICA) JICA Projects in Collaboration with LIPI |
16:40–17:00 | Atsushi Tsutsumi (Univ. Tokyo) Green Energy Innovation for Sustainable Society |
November 17 (Fri), 2017
10:00–10:50 | Subproject 1 (Output 1 and 2)
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10:50–11:30 | Subproject 1 (Output 1 and 2) Masaru Kobayashi, Shigeru Hanano (Kazusa DNA Res. Inst.), Rie Takada (RISH, Kyoto Univ.), Takuji Miyamoto (RISH, Kyoto Univ.), Reza Ramdan Rivai (GOA, Kyoto Univ.), I Nyoman Sumerta (LIPI), Hideki Hirakawa, Nozomu Sakurai, Daisuke Shibata (Kazusa DNA Res. Inst.) Development of Novel Molecular Techniques for the Evaluation of Soil and Plant Status |
11:30–13:00 | Lunch/poster setup |
13:00–14:00 | Poster session |
14:00–15:00 | Subproject 2 (Output 3)
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15:00–15:20 | Tea break |
15:20–16:40 | Subproject 3 (Output 4)
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16:40–16:55 | General discussion |
16:55–17:00 | Closing Dr. Didik Widyatmoko (LIPI) |
ポスター PDF ファイル (1 709 048 バイト)
ポスター制作: 高田理江 (京都大学生存圏研究所森林代謝機能化学分野)
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2017年9月15日作成,2018年1月9日更新