第348回生存圏シンポジウム
第一回農産廃棄物有効利用産業博覧会 国際シンポジウム
International Symposium on Utilization of Agricultural Wastes in Anhui
開催日時 | 2017(平成29)年6月5日(月) |
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開催場所 | 中華人民共和国安徽省合肥市 |
主催者 | 中華人民共和国安徽省環境保護局 |
申請代表者 | 梅村研二 (京都大学生存圏研究所循環材料創成分野) |
関連ミッション |
ミッション2 太陽エネルギー変換・高度利用 ミッション4 循環材料・環境共生システム ミッション5 高品位生存圏 |
関連分野 | 材料開発分野、エネルギー開発分野、木質材料開発分野、農学分野。 |
概要
2017年6月5日中国安徽省合肥市において、第一回農産廃棄物有効利用産業博覧会が開催され、同時に国際シンポジウムが開催された。シンポジウムでは、博覧会参加代表者100名に加え、安徽農業大学の学生など約150人が参加した。また、発表に際しては同時通訳が行われた。
目的と具体的な内容
本研究集会の目的は、農産廃棄物の有効利用について議論し、現状の把握や今後の取り組みについて明確にすることである。農産廃棄物は世界各国で大量に排出され、これまで燃料や飼料、土戻し、工業的利用が行われてきたものの、その利用は限定的である。さらに、近年は野焼きの禁止に伴って、その有効利用に関する検討が急務となっている。中国・安徽省は国内有数の農業地域であり、様々な大量の農産廃棄物が毎年発生し、その処理が問題となっている。
生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献
当研究室の招聘外国人学者である浙江農林大学の張敏教授を介し、安徽省人民政府から当研究所の協賛による国際シンポジウムの開催を打診され、今回に至った。シンポジウムでは、農産廃棄物の現状やエネルギー利用、材料利用に関わる様々な事例が大学や企業から紹介され、問題解決に向けた議論を深めた。
生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献
本国際シンポジウムは、農産廃棄物の現状把握や有効利用技術について、大学、研究機関、政府、民間企業がそれぞれの取り組みを紹介した。今回は、浙江農林大学や東北林業大学、南京林業大学といったMOU締結校が参加・発表したため、当研究所との基盤強化が図られた。また、安徽農業大学など交流実績のない大学が参加し、意見交換を行うことができたので、コミュニティーの拡大にも繋がった。さらに、本検討課題は中国のみならず東南アジア地域全般において深刻な問題であるので、将来的な発展も期待できる。農産廃棄物は典型的な未利用リグノセルロースであり、その有効利用を国際的に議論することは、生存圏科学におけるバイオマスの有効利用にとって極めて重要である。当研究所のミッションと照らし合わせると、バイオマスに関連したミッション2, 4, 5と深い関わりがある。有効利用の一つとして、農産廃棄物から木質材料の製造を検討した場合、長期間の炭素固定が可能になるばかりで無く、その廃棄時の熱エネルギー利用においても原料の高密度化による効率的な回収が可能となる。このようなカスケード型利用は、今後の持続的な生存圏の発展には不可欠であるため、生存圏科学との関わりが極めて深い。
プログラム
14:10–14:30 | Prof. Wenjie Yu Current situation and outlook of straw board industry in China |
14:30–14:50 | Prof. Kenji Umemura Development of environmentally friendly wood-based materials using agricultural wastes |
14:50–15:10 | Prof. Jianbing Zhou Generation technology using agricultural wastes and its diversification |
15:10–15:30 | Prof. Guoxue Li Technology model of sustainable agriculture |
15:30–15:50 | Prof. Yucang Zhang The study of the high value added materials using agricultural wastes |
15:50–16:00 | Break |
16:00–16:20 | Prof. Min Zhang Development of the environmental conservation type adhesive using lignin from agricultural wastes |
16:20–16:28 | Dr. Shohua Liu Development and application of straw board manufacturing line |
16:28–16:36 | Prof. Wanli Cheng Manufacturing process and product introduction of wheat straw board |
16:36–16:44 | Mr. Lichao Wen Industrialization of the environmental conservation type bio-technology |
16:44–16:52 | Mr. Shojun Zhang Pyrolysis vaporization technology using bio-material |
16:52–17:00 | Mr. Fei Peng Utilization and industrialization of agricultural wastes |
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2017年6月19日作成,2017年8月1日更新